
今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ実録エピソードから、夫婦でベーカリーを営むオーナーが体験した、開店直後から通い続けてくれた“優良顧客”の話。ある日その常連客が、いきなり牙をむいたのです。
記事の後半では、この“怒れる常連”の意外な正体と、その裏にあった切ない事情について、少しだけ掘り下げてみます。
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◆脱サラして夫婦で始めたパン屋
10年間勤務した製パン会社を辞め、1年間都内の人気パン屋で修行を重ねた伊藤さん(仮名・36歳)。保育士だった妻と共に、念願のパン屋をオープンしました。「正直、脱サラすることには非常に慎重でした。製パン会社では責任あるポジションにあり、収入にも満足していました。しかし、妻と久しぶりに都内のレストランで食事をした帰りに、偶然通りかかった人気のパン屋に出会ったのです。
その1週間後には、パン屋のオーナーに『修行させてください』と直接お願いしたところ、熱意が伝わったのか、たまたま人手が必要だったのかは分かりませんが、快く受け入れてもらいました」
そんな経緯を話してくれた伊藤さん。歯ごたえの良いパン生地と、豊富な種類のパンが人気を呼び、順調なスタートを切ったそうです。
◆毎日たくさんパンを買っていく老人
SNSなどでの評判の影響もあり、人気のパンが店頭に並ぶ午前中には、店の前に行列ができるほどの賑わいを見せていました。「おかげさまで、毎日忙しい日々が続いています。特に土曜日と日曜日は、開店と同時に常連のお客様が並んでくださり、パン屋としての喜びを感じています。客層は老若男女さまざまですが、古い住宅地に位置しているためか、年齢層はやや高めです」
そのような中、開店と同時に並び、全種類のパンを購入する白髪の高齢者がいたそうです。


