◆“男女間のパワーバランス”が崩れている
好みじゃないならもう会わなければいいものの、ミツルさんから見て歴代の恋愛対象女性たちは、顔やスタイルが好きだったのか、肩書きが好みだったのかはわかりませんが、ほかに大きく惹かれる要素があったということなのでしょう。“好みじゃない要素”を持つ女性とも関係を続ける場合、百歩譲ってミツルさんが自分の価値観と違うことをはっきり伝えたうえで、話し合いでお互いに納得できる落としどころを模索していけばよかったのですが、彼はそういった行動には出ていない様子。
ミツルさんが本当はワリカンがいいのに恋愛相手の女性に伝えられず、デート代を奢ってしまっていたことから、もう一つの問題点が見えてきたのではないでしょうか?
それは“男女間のパワーバランス”が崩れているという問題です。
ミツルさんがワリカンにしたいと言い出せなかった原因は、彼が追いかける側、相手の女性が追われる側で、力関係で負けている恋愛ばかりをミツルさんがしていたからという可能性が高いでしょう。
◆ランクの高い女性を追いかけていたのが原因
自分が追われている立場や、もしくは対等な立場であれば、イヤなことはイヤだと言いやすいはずなのです。ですが、ミツルさんはだいたいいつも自分が追う側で、「ワリカンがいい」なんて言ったら嫌われて、その女性が離れていってしまうかもしれないという恐怖心から、言い出せなかったのではないでしょうか。
ミツルさんは筆者がここまで説明すると、納得できた様子でこうおっしゃいました。
「デート代は男に奢ってもらいたいという“価値観の相性”が合わない女性とは二度と会わなければいいだけで、本当はハードモードでもなんでもなかったってことですね(苦笑)。
私が自分の“好み”というものを正確に認識できていなかったことと、恋愛市場において自分よりランクの高い女性ばかり追いかけていたことが原因だったとは……盲点でした」(ミツルさん)
要するに、≪男女間におけるデート代の奢る・奢られ論争≫は言い争う必要はなく、好みじゃない相手とはもう二度と会わないようにすればいいだけの話。
“価値観の相性”と“男女間のパワーバランス”という2つの問題点の構造を理解できれば、不毛な議論から解放されるのです。
<文・堺屋大地>
―[ゼロ恋愛 〜経験値ゼロから学ぶ恋愛講座〜/堺屋大地]―
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi

