◆“大谷基準”では物足りなかった前半戦
5人の成績を比べると、やはり今年も打者・大谷翔平(ドジャース)の活躍が目立った。打率.293、出塁率.403、長打率.549、OPS.952。本塁打も22本を数え、打者として十分すぎる数字を残した。Good morning to everyone but especially to Kaz!
— Toronto Blue Jays (@BlueJays) July 11, 2026
和真、おはよう! pic.twitter.com/E0GBOoozTh
OPS.952は両リーグを通じて5位。普通の選手なら文句なしの前半戦だが、大谷に対して「普通の強打者」の物差しを当てても意味がない。50本塁打、三冠王、リーグMVPまで期待される選手として考えれば、打者成績は思ったほど伸びなかった。
本塁打数は両リーグ10位タイにとどまり、58打点は25位タイ。打率や出塁率は高いものの、相手を一振りでねじ伏せる場面は、大谷としては物足りなかった印象だ。
もちろん、投手として先発ローテーションを担いながらの成績である。二刀流選手としての価値に疑いはないが、今回は打者だけの比較。そう割り切れば、前半戦の大谷は「期待以上」ではなく、高すぎる期待には届かなかったといえる。
◆岡本和真は22本塁打で評価を一変
対照的に、開幕からの約3か月半で評価を大きく変えたのが、大谷と同じ22本塁打を放った岡本和真(ブルージェイズ)だった。岡本にとって最大の疑問は、日本で見せてきた長打力をそのままメジャーへ持ち込めるかどうか。巨人では6年連続30本塁打を記録した一方、29歳で迎えたメジャー1年目だけに、若手のように長い適応期間を見込まれる立場ではなかった。
開幕直後は三振がかさみ、打率も上がらなかった。速球に差し込まれ、変化球に対応しきれない打席も見られた。それでも、当てにいく打撃へ逃げず、自分のスイングを崩さなかったことが大きい。
特に6月下旬以降はチャンスで決定的な一打を放つ場面が増えた。気温の上昇とともに本塁打を量産する姿を想像したファンはどれだけいただろうか。
前半戦は打率.239、出塁率.319、22本塁打、62打点、OPS.788。本塁打と打点はチーム断トツの数字を残しており、打率の低さ以上にメジャー1年目から中軸の仕事を果たした事実の方が大きい。
岡本に求められていたのは、安打を量産し高打率を残すことではない。甘く入った球を仕留め、塁上の走者をまとめて返すこと。その役割を十分果たしているといえるだろう。
しかも22本塁打は、大谷が2018年に記録した日本生まれのメジャー新人最多に並ぶ数字となった。チーム最多タイとなる93試合に出場し、タフさも示している。このペースを維持すれば30本塁打は十分に射程圏内で、さらに加速すれば40本の大台も見えてくる。

