「捨てるモノ」より「残すモノ」を選ぶ
床にもモノがなく、置いてある家具も最小限。井田さんは「増やしたいのは物の数より 床面積です」と話します。
「私の母は、床のモノにつまずいて寝たきりになりました。スッキリした住まいを維持することは、安全のためにも欠かせません」
モノを減らす際は、「捨てるモノ」ではなく「残すモノ」を選ぶことをすすめています。
「いらないモノを探すのではなく、今の自分に必要なモノだけを選び取る、という意識が大切です。自分の意思で選んだモノに囲まれた暮らしは、何でもない時間も豊かにしてくれます。この満足感を知ったら、片付けも苦にならないどころか、楽しくなりますよ」
井田典子さんのスッキリ暮らすマイルール
1.モノは混在させず、使う場所のそばにしまう


「散らかる原因はモノの混在。細かいモノほど分類を」と井田さん。面倒なようですが、分ければ使う・しまうが簡単になります。コツは種類ごとに仕切ること。井田さんはダイニングで仕事や書き物もするので、食器棚の引き出しに文房具や書類を収めています。
2.食品ストックは非常用も含めて必要最小限に


食品のストックは、1か所に集中させて(上)。重複買いや、食べ切れずに捨てることを防ぎます。床下収納(下左)にはみそ、梅干し、米などが。「普段にも非常時にも役立ちます」。非常用の水(下右)は、1週間の必要量を夫と2人分ストックし、箱には賞味期限を。「期限前に消費し、買い替えます」
3.乾物はわざわざ古くせず、買った日に戻す

キクラゲ、大豆は一晩、切り干し大根は30分ほど、煮る鍋に入れて戻します。2日ほどかけて戻す干しシイタケは袋から乾燥剤やトレイを出し、水を入れて口を閉じ、そのまま立てて冷蔵庫へ。「冷蔵庫で場所をとりません」。調理したら一部を冷凍。保存容器はラベルが見えるように並べます。
4.ラップなどの消耗品は今使う分しか持たない

調味料やラップ、洗剤も、使い終えたら買いに行く主義。「ストックがあると管理が大変になり、収納を圧迫します。数日くらい、なくても何とかなりますしね」
5.思い出の品は数を絞り、すぐ見返せる形に

棚に入るだけと分量を決め、写真や手紙を厳選してファイリングしています。「リビングにあるので、帰省した子どもや孫たちもよく手に取るように。話が弾みます」
次回は「見える収納」が得意な先輩達人が実践する片付け術を紹介します。
取材・文=松尾肇子、田島良子(ともにハルメク編集部)、撮影=林ひろし
※この記事は、雑誌「ハルメク」2024年11月号を再編集しています
※HALMEK upの人気記事を再編集したものです

