世界の投資家がウルグアイを「資産の置き場所」として評価するワケ…首都・モンテビデオを歩いた初日にわかった「国家そのものが資産になる」という考え方

世界の投資家がウルグアイを「資産の置き場所」として評価するワケ…首都・モンテビデオを歩いた初日にわかった「国家そのものが資産になる」という考え方

小国だからこそ「制度」を磨いた

ウルグアイはブラジルとアルゼンチンという二つの大国に挟まれた人口約350万人の小国です[図参照]。

 

現地では「私たちは小さな国だから」という言葉を何度も耳にしました。しかし、その言葉に悲観的な響きはありません。

軍事力や資源で競えないからこそ、法制度や民主主義、教育、社会保障を磨き、「安心して暮らせる国」という価値を築いてきたのです。

2000年代初頭にはアルゼンチン危機の影響で金融危機も経験しましたが、その後も制度への信頼を積み重ね、国としてのブランドを高めてきました。その積み重ねが、高い物価にもかかわらず、人も資産も集まる理由になっています。

日本人が学ぶべき「国家も資産」という発想

日本でも新NISAやiDeCoの普及により、資産形成への関心は高まっています。しかし、その議論の多くは「何に投資するか」に集中しており、「どの国の制度の下で資産を保有するか」という視点は、まだ十分に浸透しているとはいえません。

もちろん、多くの日本人が海外へ移住すべきだという話ではありません。重要なのは、資産を支えるのは金融商品だけではなく、政治や法制度、治安、教育、金融システムといった社会の基盤でもあると理解することです。

ウルグアイは、低い税率で人や資産を引き寄せている国ではありません。長い時間をかけて信頼できる制度と安心して暮らせる社会を築いた結果として、人も資産も集まる国になりました。

世界の投資家は、金融商品だけでなく、「国家リスク」も分散しています。南米の小国ウルグアイが教えてくれるのは、これからの資産防衛に必要なのは、高い利回りを追い求めることだけではないということです。

信頼できる制度、安全な社会、そして将来への予見可能性――。「国家そのもの」の価値も資産の一部として考えること。それこそが、世界標準の資産防衛の考え方なのではないでしょうか。

本名 正博

マネージングディレクター

希合KYGO

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