【コツ2】 「言い方を変えるだけ」で、親子関係がラクになる

介護の中で、えんこさんが特に気をつけているのが、“言葉の選び方”。
以前は、
「なんでわからないの?」
「さっき言ったよね?」
と、つい普通に言ってしまっていたそうです。でも、そのたびに母は不安そうな顔をしたり、不機嫌になったりしたといいます。
「認知症って、“できなくなること”への不安が本人の中にもあるんですよね」
だから今は、“否定しない言い方”を意識しているそう。
ついつい、感情的になったりすが、できるだけ、否定しない言い方を意識してる
例えば、
「違うよ」ではなく、
「こうするとわかりやすいかもね」
「なんでできないの?」ではなく、
「一緒にやろうか」
というふうに、“責められている感じ”にならないよう気をつけているといいます。
「言葉を少し変えるだけで、空気が全然違うんです」
また、“できないこと”より、“まだできること”を見るようにしたことで、自分自身もラクになったそうです。
母自自身も、自分でできることが多いほうがいいと思います。
近くで見ていると、そんなふうに見えるんです。
【コツ3】 「介護以外の自分の世界」をちゃんと持つ

えんこさんが、介護生活の中で意識しているのが、“介護だけで一日を終わらせないこと”。デイサービスへ送り出した後は、あえて介護から離れる時間を作ります。
「おいしいものを食べに行ったり、友達と話したり。“介護モード”を一回切るようにしてます」
また、母が長年営んできたお好み焼き店を、今も一緒に続けていることも、大きな支えになっているそう。
「お店では、“介護する娘”じゃなくて、“いつもの親子”に戻れる瞬間があるんです」
Instagram発信も、その一つ。
最初は、実家片付けの記録として始めた投稿でしたが、
「“うちも同じです”ってメッセージをいただいて、“一人じゃないんだ”って思えたんですよね」
介護だけの世界に閉じこもらず、“自分が楽しいと思える場所”を持つこと。それも、介護を続ける上で大切なことだと感じているそうです。
介護する側が倒れたら、結局続けられない
「休めるときは休む」
「頼れるものには頼る」
「ちょっと逃げる日があってもいい」
と、えんこさんは言います。
「介護って、長距離走みたいなものだから。ずっと全力だと、苦しくなっちゃうんですよ」
がんばりすぎない。でも、一人で抱え込まない。えんこさんの言葉には、同じ50代だからこそ響く、やさしいリアルさがありました。

