クロサンドラの育て方のポイント
用土

【地植え】
苗を植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをしてからしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。
【鉢植え】
草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。
水やり

水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えましょう。
真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。
【地植え】
根付いた後は、ほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら水やりをして補います。
【鉢植え】
日頃の水やりを忘れずに管理します。開花期や乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずにきちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。
肥料

【地植え】
5月中旬〜9月に、緩効性肥料を施して株の勢いを保ちます。
【鉢植え】
5〜10月に、緩効性肥料を施して株の勢いを保ちます。または、10日〜2週間に1度を目安に、液体肥料を与えてもよいでしょう。
注意する病害虫

【病気】
クロサンドラの栽培では、病気が発生する心配はほとんどありません。
【害虫】
クロサンドラの栽培で発生しやすい害虫は、ハダニやカイガラムシなどです。
ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。
カイガラムシは体長2〜10mmで茎などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われていて、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。
クロサンドラの詳しい育て方
苗木の選び方
苗木を購入する際は、節間が短く株ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。
植え付け

クロサンドラの鉢への植え付け適期は、4月中旬〜6月頃です。庭に植え付ける場合は、5〜6月頃に行います。
【地植え】
土づくりをしておいた場所に苗木よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。複数の苗木を植え付ける場合は、30〜50cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。
寒さに弱いので、秋に気温が下がってきたら鉢に植え替えて室内や温室に取り込みます。越年後、5~6月に再び地植えにしましょう。
【鉢植え】
入手した苗の根鉢よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。
底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢をくずさずに植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。
成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。
日常の手入れ

【花がら摘み】
クロサンドラは開花期が長く、多数の花が咲くので、終わった花は早めに摘み取り、開花が終わった花穂は切り取っておきましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗するので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。
剪定・切り戻し

10月頃に切り戻して株の若返りをはかります。株元から30cmほどの高さで地上部をカットしましょう。越年して生育期に入ると再び新芽を出し、まとまった株姿になります。
夏越し

暑さには強いのですが、真夏に強い日差しを受けると葉やけすることがあります。葉がひどく傷むと光合成ができなくなり、株が弱ってしまうことがあるので注意。そのような状態が見られたら、庭植えでは朝のみ日差しがさす東側や木漏れ日がチラチラとさすような半日陰の場所に植え替え、鉢植えでは直射日光を直接受けない明るい場所などへ移動しましょう。
冬越し

クロサンドラの冬の耐寒温度の目安は約10℃で寒さに弱く、霜にあたると枯れてしまいます。
鉢植えや寄せ植え、ハンギングバスケットを庭やベランダに飾っている場合は、秋になったら日当たりのよい室内や温室などに移動して冬越しさせましょう。
地植えにしている場合は、鉢に植え替えて日当たりのよい室内や温室などに置いて冬越しさせます。越年して十分に気温が上がる5〜6月に、再び地植えに戻すとよいでしょう。
増やし方

クロサンドラは、挿し木と種まきで増やすことができます。この章では、それぞれの方法についてガイドします。
【挿し木】
挿し木とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、クロサンドラは挿し木で増やせます。
クロサンドラの挿し木の適期は、5〜9月です。新しく伸びた枝を2節ほどつけ、切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。
【種まき】
クロサンドラの発芽率は低いほうですが、種まきして増やすことも可能です。クロサンドラの開花後に実がつくので、熟したら採取して中から種子を取り出し、種まき適期まで密閉袋に入れて保存しておきます。
種まきの適期は5月〜6月上旬で、発芽適温は25℃ほどです。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に湿らせ、種子を数粒播いて軽く土をかぶせ、明るい日陰で管理します。カラカラに乾燥しないように水の管理に注意し、発芽後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に根鉢をくずさずに植え替えましょう。鉢増ししながら育成し、苗木として十分な大きさに育ったら植えたい場所に定植しましょう。
観葉植物としても映えるクロサンドラを栽培してみよう

花茎にオレンジ色の花を連ねるクロサンドラは、艶やかなグリーンの葉とのコントラストも美しく、初夏から秋にかけて目を引く存在となります。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。
Credit 文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
