いつも閉院ギリギリに「お風呂に入ってから」来る女性患者にイライラ…“予想もしていなかった事情”に反省/内閣府調査で約4割が「世の中は自分本位」と回答した“余裕なき社会”のいま

いつも閉院ギリギリに「お風呂に入ってから」来る女性患者にイライラ…“予想もしていなかった事情”に反省/内閣府調査で約4割が「世の中は自分本位」と回答した“余裕なき社会”のいま

「なんだか、みんな余裕がなくなってきた気がする」――そう感じることが増えてはいないでしょうか。電車、レジ、職場。ちょっとしたことでイライラする人、イライラされる人。他人の事情を想像する前に、つい心のなかで決めつけてしまう。そんな空気が、いま社会のあちこちに漂っているようにも思えます。

女性患者
※画像は生成AIによるイメージです
実際、内閣府「社会意識に関する世論調査」(令和7年10月)によると、今の世の中の暗いイメージとして「ゆとりがない」を挙げた人は44.1%、「自分本位である」は39.0%、「無責任の風潮がつよい」36.1%、「不安なこと、いらいらすることが多い」は28.3%。多くの人が、社会全体の“余裕のなさ”を肌で感じているようです。

今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ実録エピソードから、整形外科のリハビリ担当だった20代女性の話。閉院時間ギリギリに、いつも髪を濡らしてやってくる30代女性患者――なんでもっと早く来ないのか、ひそかに苛立っていた日々を振り返ります。

記事の後半では、“自分本位に他人を判断してしまう”心の動きについて、少しだけ考えてみたいと思います。先ほどの調査で「おもいやりがある」と答えた人は、はたして何%いたのでしょうか。

 *  *  *

◆整形外科にやってくる30代女性

女性患者
※画像は生成AIによるイメージです
 勝手な思い込みや決めつけで、他人を傷つけてはいないだろうか。SNS炎上が起こる原因のひとつとして問題視されることもある想像力の低下や欠如は、リアルな日常生活でも起きているようだ。今回はそんな体験をした水川玲奈さん(仮名・20代前半)に話を聞いた。

 整形外科でリハビリを担当することになった玲奈さんは、自分だけが新人という職場環境に早く馴染みたいと考えて頑張っていたとか。リハビリを受けにやってくる患者も多かったが、閉院時間の30分ほど前にはガランとしていた。

「患者さんが帰ってから、掃除機をかけて帰る感じです。一応、18時半までの勤務にはなっていて、患者さんがいて遅くなる場合は残業手当がつく仕組み。ただ、その頃は自宅でリハビリに関する本や資料を読み漁って勉強していたので、早く家に帰りたかったです」

 そのようななか、交通事故に遭ったという30代の女性Sさんが治療のため週3~4回やってくるようになった。ただ、やってくるのはいつも受付時間のギリギリ。そんな女性に、玲奈さんは「少し嫌気が差していた」と話す。

◆髪の毛がほんのり濡れているので…

女性患者
※画像は生成AIによるイメージです
「しかもそのSさん、いつも髪の毛がほんのり濡れている。入浴剤やシャンプーの香りもするので、『お風呂に入るぐらいなら、さっさと来いよ』と思っていたのです。でも、愚痴を言う相手は誰もいません。職場のスタッフ同士で患者さんのことを話すのはNGでした」

 もちろん、症状など状況について話すのはOKだったが、患者が誤解して嫌な気持ちにならないよう配慮するようにといった細かい決まりも。そして、玲奈さん以外のスタッフ3人もそれを守っていた。新人の玲奈さんが文句や愚痴を言うわけにはいかない。

言葉として吐き出せない分、余計に鬱憤が溜まっていきました。ただ、Sさんも愛想がよく、悪い人間ではないようにも感じます。それでもお互い、とくに話しかけることもなかったため、それ以上のことはわからずにいました」

 そのため病院がイレギュラーで休みになるとき事前に渡すお知らせの用紙には、特別に閉院時間を書き込んで、マーカーペンで線まで引いて渡していたと玲奈さん。「自分でも嫌味っぽいとは思っていましたが、改善してほしかったのです」とも続ける。

配信元: 日刊SPA!

提供元

プロフィール画像

日刊SPA!

日刊SPA!は、扶桑社から発行する週刊誌「週刊SPA!」が運営するニュースサイトです。雑誌との連動はもちろん、Webオリジナルの記事を毎日配信中です。ビジネスマンが気になる情報を網羅!エンタメ・ライフ・仕事・恋愛・お金・カーライフ…。ビジネスタイム、プライベートタイムで話したくなる話題が充実!

あなたにおすすめ