
今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ実録エピソードから、整形外科のリハビリ担当だった20代女性の話。閉院時間ギリギリに、いつも髪を濡らしてやってくる30代女性患者――なんでもっと早く来ないのか、ひそかに苛立っていた日々を振り返ります。
記事の後半では、“自分本位に他人を判断してしまう”心の動きについて、少しだけ考えてみたいと思います。先ほどの調査で「おもいやりがある」と答えた人は、はたして何%いたのでしょうか。
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◆整形外科にやってくる30代女性

整形外科でリハビリを担当することになった玲奈さんは、自分だけが新人という職場環境に早く馴染みたいと考えて頑張っていたとか。リハビリを受けにやってくる患者も多かったが、閉院時間の30分ほど前にはガランとしていた。
「患者さんが帰ってから、掃除機をかけて帰る感じです。一応、18時半までの勤務にはなっていて、患者さんがいて遅くなる場合は残業手当がつく仕組み。ただ、その頃は自宅でリハビリに関する本や資料を読み漁って勉強していたので、早く家に帰りたかったです」
そのようななか、交通事故に遭ったという30代の女性Sさんが治療のため週3~4回やってくるようになった。ただ、やってくるのはいつも受付時間のギリギリ。そんな女性に、玲奈さんは「少し嫌気が差していた」と話す。
◆髪の毛がほんのり濡れているので…

もちろん、症状など状況について話すのはOKだったが、患者が誤解して嫌な気持ちにならないよう配慮するようにといった細かい決まりも。そして、玲奈さん以外のスタッフ3人もそれを守っていた。新人の玲奈さんが文句や愚痴を言うわけにはいかない。
「言葉として吐き出せない分、余計に鬱憤が溜まっていきました。ただ、Sさんも愛想がよく、悪い人間ではないようにも感じます。それでもお互い、とくに話しかけることもなかったため、それ以上のことはわからずにいました」
そのため病院がイレギュラーで休みになるとき事前に渡すお知らせの用紙には、特別に閉院時間を書き込んで、マーカーペンで線まで引いて渡していたと玲奈さん。「自分でも嫌味っぽいとは思っていましたが、改善してほしかったのです」とも続ける。

