いつも閉院ギリギリに「お風呂に入ってから」来る女性患者にイライラ…“予想もしていなかった事情”に反省/内閣府調査で約4割が「世の中は自分本位」と回答した“余裕なき社会”のいま

いつも閉院ギリギリに「お風呂に入ってから」来る女性患者にイライラ…“予想もしていなかった事情”に反省/内閣府調査で約4割が「世の中は自分本位」と回答した“余裕なき社会”のいま

◆■ただの迷惑じゃなかった、隠れた思いやり

今回のエピソードで印象的だったのは、玲奈さんが最後にSさんの事情に気づけたのは、決して偶然ではなかったという点です。閉院ギリギリに、髪を濡らして来る。その“違和感”を、ただの迷惑として片づけず、心のどこかで気にかけ続けていたからこそ、ふとした瞬間に答えにたどり着けたのだと思います。

冒頭で紹介した内閣府「社会意識に関する世論調査」(令和7年10月調査・確報値)は、全国18歳以上の3,000人を対象に郵送法で行われ、1,732人から回答を得たもの。その中で「ゆとりがない44.1%」「自分本位である39.0%」といった暗いイメージが上位に並んだ一方、明るいイメージとして「おもいやりがある」を挙げた人も19.7%いました。決して多数派ではありませんが、確かに存在する声です。そして、暗い側と明るい側、それぞれの数字は固定されたものではなく、私たち一人ひとりの日々の振る舞いで、少しずつ動いていくものでもあります。

◆■見えていない事情は、いつもそこにある

女性患者
※画像は生成AIによるイメージです
電車で肩がぶつかった相手、レジで手間取っている人、閉店間際に駆け込んでくるお客さん――そこに“見えていない事情”を想像できるかどうか。それは特別な才能ではなく、ほんの小さな習慣のようなものかもしれません。そしてその視点は、いつか自分が誰かの“Sさん”になったとき、きっと自分自身を救ってくれるはずです。

イライラする側になるか、思いやる側になるか。玲奈さんが見つけた小さな気づきは、そのまま私たちの毎日にも、静かに問いかけてくれているように思います。

<再構成/日刊SPA!編集部>

【夏川夏実】
ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Xアカウント:@natukawanatumi5
配信元: 日刊SPA!

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