業界人が語る「最終回まで見る/もう見ない」夏ドラマ6選。「演技が一辺倒で主人公に感情移入できない」作品も

業界人が語る「最終回まで見る/もう見ない」夏ドラマ6選。「演技が一辺倒で主人公に感情移入できない」作品も

春ドラマは、堤真一が主演を務めた日曜劇場『GIFT』(TBS系)の全話平均世帯視聴率が7.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)に沈んだほか、期待を集めていた『未解決の女 警視庁文書捜査官 Season3』(テレビ朝日系)や『田鎖ブラザーズ』(TBS系)も視聴率1ケタ台と苦戦し、ほとんどのドラマが不作に終わった。

そんななか、7月からスタートしている夏クールドラマは各局がかなり力を入れており、話題作ぞろいと言われている。

大本命と言われる、人気作の続編『VIVANT』(TBS系、日曜午後9時~)を筆頭に、28年ぶりに反町隆史主演で復活する『GTO』(関テレ・フジ系、火曜午後10時~)、SixTONES・松村北斗が地上波ドラマ単独初主演を務める『告白-25年目の秘密-』(日本テレビ系、土曜午後9時~)、蒼井優が主演を務める恋愛ドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系、金曜午後10時~)など、多彩な作品が並んでいる。

しかし、話題性があるからと言って必ずしもヒットするとは限らない――。そこで、現役テレビマンたちが注目している夏ドラマ、すでに離脱してしまったドラマをリサーチ。業界の一線で働く人々のリアルな意見を集めた。

さよならノワール
公式HPより(以下同)

◆小池栄子の演技と重厚な脚本に震える『さよならノワール』

まずは、在京キー局でドラマ制作に関わる男性プロデューサー・A氏に「今後も見たい」ドラマを聞いた。

「現状、一番見応えを感じているのは小池栄子さん主演の警察ヒューマンドラマ『さよならノワール』(フジテレビ系、火曜午後9時~)ですね。

同作は、小池栄子さん演じる元マル暴刑事の黒木と北香那さん演じる心理学者の白石が、事情を抱える犯罪被害者や遺族と向き合っていく重厚なテーマの一作。

 なんといっても、小池栄子さんの円熟味を感じさせる演技が素晴らしい。

 笑顔を見せないクールで熱血な部分と親身に被害者に寄り添う情の厚さを合わせ持つ難役を颯爽とこなし、人間味のある新しいキャラクター像を見つけた印象。

 バディを組む北香那さんも不器用で空気の読めないキャラクターを完璧に憑依させて、セリフ回しや挙動を操っている。2人の演技を見ているだけで十分価値のある作品だと思います。

 ストーリーも派手さはないですが、犯罪被害者の心情を丁寧に浮き彫りにしていく構成が見事で、ジワジワと心に沁みる。数多くのヒット作を手掛けてきた井上由美子さんだから書ける脚本ですよね」

 今のところは視聴率で苦戦している同作だが、一気に火が付く可能性を秘めていそうだ。

◆キャラビジネスの掘り下げが甘い『君の好きは無敵』

君の好きは無敵
 一方で、A氏が「2話で離脱した」と漏らす夏ドラマについても語ってくれた。

「早々に離脱してしまったのは『君の好きは無敵』(TBS系、火曜午後10時~)ですね。同作は、キャラクタービジネス業界を舞台に、松本若菜さん演じる元コンサルの杏奈と、佐野勇斗さん演じる偏屈なデザイナー・瀬尾がタッグを組み、世界的なヒットキャラを生み出すまでを描くラブコメディ。

 火曜10時枠の王道ともいえる設定のラブストーリーですが、現状は主題のキャラビジネスについて深掘りがなされておらず、行き当たりばったりの解決策が目立つ。

 同枠は以前まではお仕事モノとしての面白さも担保されていた。ただし、今作はそのクオリティーが低いゆえ、松本さんのチャーミングな顔芸や佐野さんとのコミカルな掛け合いが悪目立ちしている。

 ロジカルな展開があるからこそコメディ要素が活きるはずなのに、その割合が逆になっているので、中盤話以降でさらに低迷しそうな気がします」


配信元: 日刊SPA!

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