「日本はまだやり直せる」安倍元首相が“スカした”トランプからのチャンスを高市首相は掴めるか/倉山満

「日本はまだやり直せる」安倍元首相が“スカした”トランプからのチャンスを高市首相は掴めるか/倉山満

―[言論ストロングスタイル]―

 この10年間を振り返ると、日本と世界は大きく動いた。ロシアはウクライナで自縄自縛となり、中国は経済失速と軍の腐敗に苦しむ。そしてトランプは「日本をアジア太平洋の共同経営者に」と持ち掛けてきた。歴史の歯車が回り始めた今、「戦後レジーム」を脱するための条件は揃っている。あとは日本の「決断」だけだーー憲政史研究家の倉山満氏はそう呼びかける(以下、倉山満氏による寄稿)。

トランプ大統領と高市首相
写真/産経新聞社

◆「日本が亡ぶのではないか」と不安に苛まれた野田内閣

 2012年に『嘘だらけの日米近現代史』を上梓した。当時は野田佳彦内閣。無能を極めた民主党内閣で、デフレ下の消費増税などという愚行が強行された。

 当時の日本人は「このままでは、もしかしたら日本が亡ぶのではないか」との問題意識にさいなまれていた。そんな多くの日本人に回答を提示したのが「嘘だらけの日米~」であった。

 既に戦争に負けて、アメリカの持ち物になったのだから。ソ連、次いで中国が「俺にも日本を寄こせ」とちょっかいを出してきて、北朝鮮にさえコケにされる。そんな中、「韓国だけにはバカにされてなるものか」との歪んだナショナリズムが育ちつつあった。

 そんな状況に私は処方箋を示した。別に今さら亡びるなどと心配する必要は無い。ただし、もっと悲惨な滅び方はある。たとえば、チベットやウイグルのように。それに比べれば、日本はまだまだやり直せる。では、どうすればいいか。

◆舐めてはいけない「やる時はやる」アメリカ

 まず等身大のアメリカと向き合おう。歴史を紐解けば、ジョージ・ワシントンやアブラハム・リンカーンの時代から、北朝鮮をとやかく言えない歴史歪曲の数々。二つの世界大戦に勝ったとはいえ、基本的にバカでヘタレ。掴んだ覇権も上手く運用できない。しかし、

 舐めてはいけないのは、「やる時はやる」こと。ピンチになれば必ず「やる時はやる」リーダーが出てきて、何とかする。

 そんなアメリカのことを、日本は戦後もある時期までは「番犬様」と呼んで接していた。それがいつの間にか自信を失ってしまっている。

 私は旧著「嘘だらけの日米~」に「日本は戦争に負けたのではない。負けたフリをしていただけだと言える日が、いつの日か来るように」との願いを込めた。目の前ではないか。


配信元: 日刊SPA!

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