「日本はまだやり直せる」安倍元首相が“スカした”トランプからのチャンスを高市首相は掴めるか/倉山満

「日本はまだやり直せる」安倍元首相が“スカした”トランプからのチャンスを高市首相は掴めるか/倉山満

◆どこが「厳しさを増す日本の安全保障環境」なのか

 しばしば、「厳しさを増す日本の安全保障環境」などと言われるが、どこがだ?

 北朝鮮は青息吐息で、韓国併合を放棄する有様。無警告でミサイルを撃ちあげているが、日本の領域に入らないように(あれでも)遠慮しているのだ。日本からしたら拉致被害者さえ返してくれたら、「いつまででも(ほどほどに)元気でいてくれ」の存在だ。

 ロシアは「お前は主権国家と認めない」などと侮っているウクライナで足を取られ、苦戦している。もはや外国を侵略する能力が無いと白状しているようなものだ。

 中国の台湾侵攻を煽る向きがあるが、いつどうやって? 台湾島に侵攻するとしたら、台湾軍単独を相手にするだけで30万人の動員がいる。そんな数の地上軍が動員されれば、間違いなく兆候がある。

 そもそも習近平は軍高官を信頼しておらず汚職摘発と称して解任の嵐。経済も、一時期の好況もどこへやら。

◆「日本はアジア太平洋の共同経営者になる気はないか」

 そして何より、アメリカの態度が変わった。ドナルド・トランプ大統領の登場である。トランプ政権の行動様式は明白だ。公約したことを実行する。これほど予測が立てやすい大統領はいない。

 トランプは一期目から言っていた。「第二次大戦後、アメリカは世界中に軍隊を派遣し、若者の血を流し、国費を浪費した。それで何を得たか?

 世界中の恨みを買い、多数で普通のアメリカ市民である中間層が没落し、ウォール街の金持ちが潤い、中国が台頭しただけではないか。

 ならば、いったんアメリカは世界の警察官をやめて引いて、ヨーロッパや日本のような金持ちの国には自分の国は自分で守ってもらう。その間にアメリカは経済を立て直し、それから再びアメリカを偉大な国にする。」と。その通り、日本やヨーロッパの同盟国に対して接している。

 日本に対しても「日本はアジア太平洋の共同経営者になる気はないか」と持ち掛けている。「アメリカは世界中の国を守る余裕はない。だから日本のような金持ちの国は、自分の国は自分で守ってくれ。GDP2%くらい当然だろう。必要ならば、核武装も容認する。しかし、やる気がないなら、在日米軍の駐留経費を払え」と言ってきた。


配信元: 日刊SPA!

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