【高田馬場・路上刺殺事件】「痛い、やめて…」法廷で公開された“生々しい音声”…懲役16年判決までに明らかになった“犯行の一部始終”

【高田馬場・路上刺殺事件】「痛い、やめて…」法廷で公開された“生々しい音声”…懲役16年判決までに明らかになった“犯行の一部始終”

◆復讐心が犯行へ変わっていくまで

高田馬場
2025年3月14日/筆者撮影
 佐藤さんが欺く意思があったのかはわからない。高野被告は「佐藤さんに騙されているかもしれない」と気づくと、報復感情よりもこう思ったという。

「許せないもあったと思いますが、それよりも騙されて悲しいとか、この先不安だとか、悲しみしか自分で考えられませんでした」

 高野被告によると、当初は自殺して遺書で金銭トラブルを告白したり、暴露系YouTuberに相談しようとしていたという。遺書も作成済みで、具体的に「首吊りとかナイフでお腹を刺して死んでしまおうと考えた」と企てていたようである。

 しかし、その言葉と裏腹に、購入した「ナイフ」は犯行に使用された。裁判では、知人に「お金を返してもらうのはほぼ諦めている。復讐したい方向」と告白していたことも明らかになっている。

 そして、この事件につながる転機もあった。事件の3か月前から、「配信中なら居場所がわかるだろう」「暴露したい」との思いから、傷害事件を計画しはじめたとしている。

「あまり現実的ではないんですが、事件を起こそうと考えました。佐藤さんに襲いかかって傷害事件になって、警察の取り調べや裁判でお金を騙し取って逃げたというのを社会に知らしめようと思いました」

 事件を実行に移す契機となったのは、前日のことだった。仕事を終えて帰宅途中に、佐藤さんが「明日山手線徒歩1周」というタイトルで配信中であることに気づく。

 傷害事件計画を実行すべく、高野被告は匿名で「どこスタート?」とコメントして、出発地点を特定。勤務先に「明日は休む」と連絡もした。翌朝、鞄に予備用も含めてナイフを2本入れるなどして、栃木県内の最寄り駅から都内に向かった。

◆「無我夢中で刺した」55か所の刺し傷を巡る被告の供述

「怖くなったらやめて仕事に行こうと思っていた」と振り返る高野被告。なぜなら、この配信企画には、時にタクシーで移動するなどのゲーム性があり、現在地を特定することは困難だと考えていた。

 それでも、配信を確認して高田馬場駅付近の路上で待ち伏せ。佐藤さんを発見すると、鞄からナイフを取り出して襲いかかった。

「ドンとぶつかったので位置関係からお腹にあたったんじゃないかと思います」「大けがさせるつもりはなかった」

 そう弁解するが、前述のとおり、解剖医は55か所の刺し傷があると所見しており、メッタ刺しだった。

「無我夢中で止められず、自分の力でどうにかできなかったという感じなんですけど、覚えてないところもいっぱいあるので、申し訳ないですけど……」

 その反動で倒れた佐藤さんを見下げる形で、何度も攻撃を加えた。

「自動的にナイフを掴む、刺す、抜くということを、感情的というよりも、無我夢中で続けてしまったと思います」


配信元: 日刊SPA!

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