【高田馬場・路上刺殺事件】「痛い、やめて…」法廷で公開された“生々しい音声”…懲役16年判決までに明らかになった“犯行の一部始終”

【高田馬場・路上刺殺事件】「痛い、やめて…」法廷で公開された“生々しい音声”…懲役16年判決までに明らかになった“犯行の一部始終”

◆法廷で公開された“生々しい音声”

東京地方裁判所
東京地方裁判所/筆者撮影
 さらに、高野被告は「覚えていない」と供述するが、配信中だった佐藤さんのスマホを拾い上げると、佐藤さんの血だらけの顔面を撮影。当時、多数いたリスナーに自身の所業を公開した。

 裁判では、配信の反訳書面が検察側から証拠請求された。弁護側は「証拠は刺激的で判断を誤らせるおそれがある」と異議を出したが、裁判官の判断で採用。そこには、“生々しい瞬間”が記録されていた。

佐藤さん「わー痛い、やめて。キャー、やめて、やめて、助けて、助けて、助けて、助けて、助けて……(声が小さくなっていく)」

通行人「おいおいおい。何やってるんだよ。救急車呼びました?」

高野被告「まだ動くんだ。死んでますかね」

◆「同情の余地はある」それでも懲役16年と判断された理由

 佐藤さんの落ち度も否定しきれないが、殺害される理由には断じてならない。法廷で明らかになった様々な事情について、司法判断はどう下されたのか。懲役16年とした量刑の理由で、このように断罪している。

「極めて残虐で被害者の尊厳を踏みにじる犯行である。到底殺意がなかったとは思えない」

 一方で、本件の特異な事情も考慮された。

「求められるままに多額の金銭を貸し、自身の貯金が尽きた一方、被害者からの連絡が途絶え心理的に追い込まれていたものであり、同情の余地がある」

 被告人質問では、「今後、社会に出て働くことが許されるならそこでできる限り賠償をしていきたいです」と意向を示していた高野被告。この先も消費者金融への返済も含め、生涯をかけて事件と向き合い続けることになる。

取材・文/学生傍聴人

【学生傍聴人】
傍聴歴7年、傍聴総数1000件超。 都内某私立大の大学院に在籍中の現役大学院生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴をはじめ、有名事件から万引き事件など幅広く傍聴している。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行なっている。
配信元: 日刊SPA!

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