◆29歳の決断を期に、“女優”へのこだわりをやめた

大島:そうです。そのときに自分を発見できなかったら辞めていたかもしれません。
——そこまで? どんな発見をできたのでしょうか。
大島:自分は人を楽しませることが好きなんだなと。留学して、自分のことを全く知らない人たちと関わったときに、「楽しませるのが好きだよね」「楽しませてくれるよね」と言ってもらえたことで、この仕事はやっぱり自分に合っているんだなって、正解を導いてもらった感じがしました。
——一度離れたことによって、やっぱりこの仕事は合っているんだと。
大島:合っているんだなというのもわかりましたし、“女優”というものへのこだわりを、やめたんです。
——というと?
大島:「女優じゃなくて、エンターテイナーでいいや」と。バラエティに出るとタレントっぽいことをしてしまうし、結局、人を楽しませることが好きなんです。だから留学のときに言われた言葉で、すごく腑に落ちました。
◆自分という層が厚くなっている今、40代がめっちゃ楽しみ
——30代後半になられて、ライフステージも変わり、仕事の見つめ方も変わってきていると思うのですが、現在のご自身はどんな状態、感覚でいらっしゃいますか。大島:今は子どももできて、作品への見方や仕事の選び方も変わってきました。仕事は自分と向き合う大切な時間だと、より思うようになったんです。だからそれも必要だなと。ずっと家にいて、子育てや家事をしている時間は、やっぱり自分の時間ではないので。仕事をすることで、自分を見つめられると感じています。
——仕事そのものへの捉え方や、自分との距離感が変わってきた?
大島:一つひとつを、より丁寧にやろうと思うようになりました。ある意味、家族との時間を犠牲にしているとも思うので、だからこそ大切にしないと、と。家族との時間を削ってまで、その時間を作ってやっているんです。無理に仕事はしなくてもいいわけですから。それでも仕事をするという選択をしている以上は、責任を持ってちゃんと真摯に、誠実に向き合わなきゃいけないと、強く思うようになりました。
——40歳も近づいてきました。
大島:めっちゃ楽しみです、40代。20代は自分にとっての修行、自分を作り上げるための修行でしたが、30代もまだ修行です。ただ、種類が違う修行というか……、自分の裏側を作る修行、みたいな。自分の層が厚くなっている感じがするので、40代を迎えるのがすごく楽しみだなと感じています。

