「ずっと辞めたいと思っていた」貫地谷しほり(40)朝ドラヒロインを経ても“苦悩したワケ”

「ずっと辞めたいと思っていた」貫地谷しほり(40)朝ドラヒロインを経ても“苦悩したワケ”

◆「私自身に突き刺さった」舞台でのセリフ

貫地谷しほりさん
合同取材会より
——再挑戦も挑戦のひとつです。4年前に『頭痛肩こり樋口一葉』で樋口一葉を演じ、今回2回目ですが、今の心境を教えてください。

貫地谷:
こまつ座さんは、私が役者を始めた時から「一度はこまつ座を通った方がいい」と言われるぐらい、役者として通るべき道だと、先輩方から教えていただいてきた劇団です。そんなこまつ座さんの舞台に、4年前に初めて立たせていただいて、今回また同じ役をできるのがとても嬉しいです。日本を代表する劇作家である井上ひさしさんの偉大な戯曲を、また深掘りできるのがすごく楽しみです。

——井上ひさしさんの作品の魅力を、どんなところに感じますか?

貫地谷:
セリフにリズムがあって、耳心地がいいのに、すごくあたたかい。面白おかしいのに、すごく悲しい。悲しいことを面白おかしく描いているというか。一葉は、生きている間に自分で戒名をつけて、「ただ自分は墨をすって書く」「心を死の世界に置いて」と言いながら、ギラギラしているんです。現実世界でもやりたいことがたくさんあって、でもそれが時代的に難しい。女性が何かを始めることが難しい時代の中でのいろんな葛藤が、長ゼリフに込められていて、私自身にも突き刺さってきます。

◆これからの時代、演劇が「さらに大切な役割を担う」

——現代は物事が急速に変化している時代ですが、お仕事への思いに何か変化はありますか?

貫地谷:
今ってAIが急速に普及してきていて、私自身、課金して使っています。本当に何でも相談できるんですよね。ただ、そういうものがどんどん出てきても、役者という仕事は変わらないものだと、改めて最近思っています。特に舞台は、その空間でしか味わえないエンターテインメントを届けられる仕事です。

今回の作品にしても、明治というのがどういう時代だったのか、後世に伝える役割もありますし、私自身、学校に来てくれた劇団の演劇を見て、とても楽しかったことが心に残っています。これからの時代、さらに大切な役割を担う仕事なんじゃないかと、私は思っています。

<取材・文・インタビュー写真/望月ふみ>

【望月ふみ】
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
配信元: 日刊SPA!

提供元

プロフィール画像

日刊SPA!

日刊SPA!は、扶桑社から発行する週刊誌「週刊SPA!」が運営するニュースサイトです。雑誌との連動はもちろん、Webオリジナルの記事を毎日配信中です。ビジネスマンが気になる情報を網羅!エンタメ・ライフ・仕事・恋愛・お金・カーライフ…。ビジネスタイム、プライベートタイムで話したくなる話題が充実!

あなたにおすすめ