◆「自分が信じている目標を大きな声で言い続けます」
彼女の口からは、何度か「緊張しい」「気にしい」というワードが出てくる。ステージに立つエネルギーに満ちた姿からは想像もつかない。その切り替えはどうしているのだろう。「公演の1曲目が流れるとその曲の世界に入っていく感覚があるので、ステージに立っているときはあまり緊張は感じないかもしれないです。でも、ライブ前日の夜は、いまだに眠れないくらいですし、ステージ立つ直前の僕青チャイム(Overture)が流れてる時ぐらいは心臓バクバクしてるんですけどね。そういう二面性があるタイプなので、他人から見ると憑依タイプに見えるのかもしれない。まあ、自分でも自分がよくわからない人間なんですよ(笑)」

その言葉が生まれた背景には、青空野外ライブの数日前に行われた2回目のメンバーミーティングがあった。現状の僕青への思い、グループの未来への思い。それぞれが本音をぶつけ合い、対立した部分もあった。「僕青はアリーナでの公演を目指しているが、現状ではその目標を大きな声では言えない」。そんな空気が流れても、杉浦は真っ向から異を唱えた。
「全国ツアーを通して、どの会場もチケットを完売させることはできなかったし、動員でみたら厳しい状況かもしれない。だけど、私たちは『僕が見たかった青空』という名前もそうだし、デビュー曲『青空について考える』でも、夢を見ることを忘れちゃいけないっていうことを語っているグループなんです。なおさら、自分たちが現実を見すぎていて、夢を語るのを止めるのは違うんじゃないかなと思って。私は無理だと思っていないし、誰に何を言われても、自分が信じている目標を大きな声で言い続けます」

「私は誰かを引っ張れるようなタイプではないので、背中を見てほしいというか。だから、またメインメンバーになりたいです。良い意味でやりたい放題できるんですよ、真ん中に立たせてもらうって。あと、デビューしたときに当時のマネージャーさんと『18歳でキラキラスーパーアイドルになる』って目標を立てているんです。なにをもってキラキラスーパーになれるのか、まだ見えてないですけどね」
そう言って、杉浦はまたいたずらに笑った。
【杉浦 英恋(すぎうら えれん)】
2008年、愛知県生まれ。ニックネームはえれん。2023年6月15日に結成したアイドルグループ「僕が見たかった青空」(通称「僕青」)のメンバー。8thシングル「FUNKY SUMMER」が発売中。デビュー3周年となる8月30日には「アオゾラサマーフェスティバル2026」の開催を控える。最新情報は公式HPをチェック。杉浦の公式instagram:@sugiuraeren_bokuao
<取材・文/吉岡 俊 撮影/後藤 巧>
―[あの日夢見た雲組]―

