砂壁リフォームの費用は「下地処理」で決まる|方法・相場・会社の選び方

砂壁リフォームの費用は「下地処理」で決まる|方法・相場・会社の選び方

「触ってもいないのに砂がポロポロと落ちる」
「壁の一部分が黒ずんでいる」

このような悩みから、砂壁を壁紙(クロス)に張り替えたいと考える方も多いでしょう。

ただし、砂壁の上に直接クロスは貼れないので、下処理が必要になります。
下処理の内容によってリフォーム費用が大きく変わるため、砂壁から壁紙への張り替えは、予算の考え方も一般的なクロスの張り替えよりも複雑です。

そこで本記事では、実際の見積書をもとに、砂壁リフォームの方法や費用、会社選びのポイントなどをわかりやすく解説します。

1. あなたの家の壁は本当に「砂壁」?

表面がさらさら、またはザラザラとしている壁はすべて砂壁だと思われがちですが、実は塗り壁には「聚楽(じゅらく)壁」「繊維壁」「土壁」など、いくつか種類があります
後々リフォーム会社とやり取りをするときに混乱してしまわないよう、まずは、自宅の壁がどれに当たるのかを再確認してみましょう。

1-1.砂壁・聚楽(じゅらく)壁・繊維壁・土壁の見分け方

砂壁の種類の見分け方

【壁の種類ごとの特徴と手触り】
特徴 手触り
砂壁 色砂を糊で塗って仕上げた壁 ザラザラしていて、触ると砂がつくことがある
聚楽壁
土を使った上品な風合いの塗り壁で、京壁とも呼ばれる 細かな凹凸があり、なめらかな手触り
繊維壁 パルプなどの繊維を混ぜた塗り壁 少しふんわりとした質感で、
繊維のような毛羽立ちが見えることがある
土壁 土や藁などを何層にも塗り重ねた
伝統的な塗り壁で、下地として使われることも多い
なめらかなものから少しザラつくものまでさまざま

築40年前(1980年代半ば)の一般的な木造戸建ての和室で多く使われていたのは、砂壁と聚楽壁(京壁)、次いで繊維壁です。
一方、土壁は下地材として使われることが多く、一般的な住宅で仕上げ材として使われているのはあまり見かけません。

1-2.呼び名が違っても、リフォームの方法はほぼ同じ

見た目や手触りを確認してみても、「どの壁なのかわからない」と感じる方も多いでしょう。
しかし、どの壁であっても、クロスへの張り替え時に下地処理が必要になる点は共通しています。

大切なのは壁の種類ではなく、「どのような状態なのか」という部分です。
既存壁の状態によって補修工事の内容や費用が変わるので、「砂が落ちている」「カビが生えている」「ひび割れている」など、壁の状態をよく確認してみてください。

2.砂壁リフォームの5つの方法と、実際に選ばれているもの

砂壁のリフォームにはさまざまな方法がありますが、クロス(壁紙)への張り替えがもっとも多く選ばれています
手入れのしやすさや費用、工期、性能とデザインの豊富さなど、バランスのよさが人気の理由です。

しかし、他にもいろいろな方法があるので、ここではそれぞれの特徴を比較しながら、どんな選択肢があるのかを確認していきましょう。

【素材別の特徴とおすすめの人】
手入れの
しやすさ
 費用   工期  調 湿 性 おすすめの人
クロス 和室を洋室のように使いたい
砂壁
和の雰囲気を残したい
ペンキ × 費用を抑えたい
珪藻土・漆喰 自然素材にこだわりたい
板張り 中~高 デザイン性を重視したい

2-1.クロス(壁紙)に張り替える

クロスに張り替えるイメージ

前述のように、クロスへの張り替えは砂壁リフォームでもっとも選ばれている方法です。
和室の雰囲気を一新できるだけでなく、壁がポロポロと崩れたりひび割れたりする心配が少ないので、手入れしやすくなります。

クロスには和柄のデザインも多くあるので、和室の雰囲気を残したままリフォームすることも、洋室へと生まれ変わらせることも可能です。
また、「1000番台クロス(ハイグレードクロス)」には調湿性や消臭性、防カビ性などの機能性を備えた商品もあります。

湿気やカビが気になる方は、こうした機能性クロスを選ぶことで、今ある悩みを解消できるでしょう。

機能性クロスを含む壁紙の種類について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください

ただし、クロスは砂壁の上に直接貼ることはできません
壁の状態に応じた下地処理が必要になり、この工程によって費用が大きく変わります。

費用や工事内容については、3章で詳しく解説します

クロス(壁紙)の張替え単価|リフォーム費用が変わる要素、諸費用について解説

2-2.砂壁のまま塗り直す

砂壁のまま塗り直すイメージ

砂壁は、新たに塗り直すことも可能です。
畳や柱、障子との相性がよく、調湿性も維持できるので、和室本来の雰囲気を残したい方に向いています。

一方で、見た目の変化はあまりなく、経年による砂落ちやメンテナンスの手間も残ります
「和室から洋室にしたい」「手入れしやすい壁にしたい」という方は、クロスへの張り替えのほうがおすすめです。

2-3.ペンキで塗装する

ペンキで塗装するイメージ

費用を抑えながら部屋の雰囲気を変えたいときは、ペンキ塗装も選択肢のひとつです。
施工が比較的簡単で工期も短く済むので、手軽にリフォームできます

ただし、砂壁の上から塗装をすると、本来の調湿性は失われるため注意が必要です。
また、下地の状態によっては凹凸が目立ったり、剥がれたりすることもあるため、事前の下処理が欠かせません

2-4.珪藻土・漆喰に塗り替える

珪藻土・漆喰に塗り替えるイメージ

自然素材ならではの風合いや調湿性を重視したい方には、珪藻土や漆喰への塗り替えがおすすめです。
模様や塗り方によって、ナチュラルテイストから和モダンまで幅広く表現できるので、和室の趣を残したい方にも、洋室にリフォームしたい方にも向いています。

一方で、塗り壁は左官仕上げになるため、他のリフォーム方法より費用が高くなる傾向があります。
費用を抑えながら調湿性や消臭性にもこだわりたいなら、それらの機能を備えた機能性クロスを選ぶのもひとつの方法です。

2-5.ベニヤ・羽目板を張る

ベニヤ・羽目板を張るイメージ

空間にアクセントを加えたい方や、木ならではの素材感をたのしみたい方には、ベニヤや羽目板を張る方法もあります。
壁全体を板張りにすると費用は高くなりますが、腰あたりの高さや壁の一部にだけ部分的に施工することも可能です。

ただし、無垢材には調湿性や消臭性、吸音性がありますが、素材によっては定期的なメンテナンスが必要になります。

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