置き配の盗難補償はどうなる?荷物が盗まれた時の対応方法&やっておきたい事前対策

置き配の盗難補償はどうなる?荷物が盗まれた時の対応方法&やっておきたい事前対策

3、勝手に置き配されて盗難に遭うケースはどうなる?

以上のサービス内容を踏まえると、やはり置き配指定はやめておこうと考える人も一定数いるのではないでしょうか。

一方で、配達希望品が増え続ける昨今、指定していないにも関わらず玄関前に荷物が放置されてしまうケースが散見されます。

このように勝手に置き配された結果盗まれてしまったケースでは、もちろん宅配業者が責任を持って対応すべきと考えられます。

(1)置き配指定なしor合意していなかった場合

置き配を指定していなければ、勝手に荷物を届けた宅配業者の過失として、盗難被害額の大部分を保証してもらえます。

「対面受取を希望するが不在時は指定した場所に置く」といった配達方法に合意していなかった場合も、同じことがいえます。 

(2)荷物の置き方自体に問題があった場合

置き配指定もしくは合意があったとしても、置き方自体に問題があれば宅配業者の過失が認められます。

指定した場所以外に置かれていたり、敷地の外に放置されてしまったりしたような場合です。

個別のケースでは、配達時の事情が問題となります。

配達時に先に別の荷物が置かれている等指定した場所に置ける状態にあったかどうか、置く場所について荷受人への事前の連絡をしていたかどうか等といった点も踏まえ、損害賠償額を決めることになるでしょう。

4、置き配の盗難被害に遭った時の対処法

十分注意したにも拘わらず置き配の荷物を盗まれてしまった場合は、慌てずに連絡の優先順位を決めて対応しましょう。

以下のポイントを整理しておけば、極力ストレスを抱えずに解決まで状況を進められるはずです。

▼置き配が盗まれた時の対応フロー

被害届提出+宅配業者で状況確認
通販会社に連絡して補償を申請
宅配業者に補償申請(②で案内された場合)
より深刻なケースは弁護士に相談(詳しくはこの後解説)

(1)宅配業者に状況確認する

まずやっておきたいのは、最寄りの配達営業所等での状況確認です。

荷受人が「置き配後に盗難された」と認識していても、実際には仕分けミス等が理由でまだ宅配業者が持っている可能性があります。

補償を申請するための前提にもなるため、まずは電話やメール等で荷物の行方を明らかにしてもらいましょう。

(2)盗難補償を申請する

次に行うのは、盗難被害額の補償申請です。

盗難補償サービスに関しては、基本的には荷送人(=ネットショップ等)が対応方法を把握しています。

購入店等に補償対応の状況を聞き、そこで「宅配業者での対応になる」と案内されたら連絡する……との流れにするとスムーズです。

(3)自宅の保険で補償してもらえる場合もある

保険会社によるものの、置き配利用の増加を受けて地震火災保険で補償対象とする動きが出ています。

特に入居年数の浅い家なら、敷地内に届いた荷物も家財であるとして、保険金を請求できるかもしれません。

保険を利用するメリットは、補償額が大きく、給付も速やかに行ってもらえる点です。

手元にある証券や契約書類をチェックし、問い合わせてみましょう。

(4)警察に被害届を出す

補償申請と並行して、警察への届出も行いましょう。

たとえ盗難被害額が小さくても、犯人を捕まえて再発を防ぎ、安心して住み続けるために必要なプロセスです。

被害届を出した方がいいのか迷う時は、国民生活センターの消費者ホットラインや弁護士に相談してみるのも一つの手です。

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