【管理栄養士が解説】PFCバランスとは?4ステップでわかる計算法を解説

【管理栄養士が解説】PFCバランスとは?4ステップでわかる計算法を解説

PFCバランスが整った食事のポイント

PFCバランスをきっちり整えるには、食事の栄養価計算が必要ですが、下記の工夫でもおおまかに整えられます。

主食を毎食とる

主食は炭水化物の主な補給源となるため、毎食しっかり食べるようにしましょう。

炭水化物は「悪者」とイメージする方もいるかもしれませんが、適量であれば太る心配はありません。

むしろ、腹持ちのよさから食べすぎやドカ食い防止になるため、ダイエットや健康作りをサポートしてくれます。

主食の量を決めるのは、カロリーやPFCバランス、また個人の食習慣により異なるため難しいのですが、一例を紹介します。

【1食あたりの白ご飯の量の目安】
・成人女性…約165~235g
・成人男性…約235~265g

これはバランスのよい食事がわかる「食事バランスガイド」を参考に計算した量です。

中盛1杯は食べても問題ないため、しっかりと食べてバランスを整えましょう。

副菜は主菜の倍の量をとる

主菜と副菜の割合を意識すると栄養バランスを整えやすくなります。

主菜である肉や魚、卵などを食べすぎるとタンパク質と脂質の摂取量が増えてしまうため、PFCバランスは崩れてしまいます。

タンパク質は意外にもご飯やパンなどの穀類にも含まれるため、タンパク質を摂ろうとして肉、魚、卵をたくさん食べる必要はありません。

主菜は控えめにして、副菜(野菜や海藻類、きのこ類)をたっぷり取り入れることで、タンパク質や脂質の摂取量を適正に整えやすくなります。

副菜は主菜の倍の量にするイメージにすると、バランスが整いやすいでしょう。

※参照:農林水産省 厚生労働省「食事バランスガイド」

PFCバランスに関する疑問

PFCバランスの「バランスが崩れたら?」「本当に痩せるの?」などの疑問について、管理栄養士が解説します。

バランスが崩れたらどうなるの?

PFCバランスが崩れると、何年後、何十年後の健康に影響することがあります。

例えば、タンパク質の摂取量が多いと脂質も多くなる傾向があるため、悪玉コレステロールを増やしてしまい、心筋梗塞や脳梗塞などの病気のリスクとなります。

また炭水化物の摂取量が多いと、血糖値や中性脂肪値を上げてしまい、さまざまな病気を起こしてしまうかもしれません。

バランスが崩れたからといって、すぐに影響が起きるわけではありませんが、元気に長生きするためにも、ぜひ食事のバランスは整えておきたいものです。

バランスを整えると痩せるの?

PFCバランスを整えると、ダイエットに必要な栄養素をしっかりと補給できます。

しかし、PFCバランスが整っていたとしても、自分に必要なカロリーを大幅に上回っていれば「痩せられない」といえます。

例えば1日に必要なカロリーが2,000kcalのところ、いくらバランスがよいからといって3,000kcal摂ってしまっては、痩せられませんよね。

適正なカロリーにしながら、PFCバランスを整えることで、無理なくダイエットを続けられ、リバウンドしにくい体を作れます。

炭水化物をこんなに摂って大丈夫?

炭水化物は1日のカロリーの50~65%を占めるため、多いように思う方もいるかもしれません。

しかし、繰り返し伝えているとおり、炭水化物は体に必要な役割があり、優れたエネルギー源となるため、毎日を元気に過ごすためにも欠かせないものです。

特に、糖質(ブドウ糖)は脳の唯一のエネルギー源といわれており、脳では糖質を毎日75g(300kcal相当)消費すると考えられています。

脳のエネルギーが不足すると、ぼーっとしたり、イライラしやすくなったりすることもあるため、毎日しっかりと補給したいものです。

50~65%の間でバランスよく食べられていれば、太る心配は少ないため、安心して取り入れましょう。