50代の母が、「貯金50万」「年金手取り10万」のみで老後を迎えようとしていますが、老後の生活費はいくら不足しますか?

「母親の老後資金がどれくらい不足しているのか気になっています。」先日、そんな悩み相談の連絡を頂きました。そこで、老後資金がどれくらい不足するか、簡単に試算する方法について解説していきます。

老後の生活費はどれくらい?

総務省の「家計調査報告(2022年)」によれば、高齢単身無職世帯の平均的な1ヶ月の支出は15万5495円となっているようです。うち、税金など非消費支出を除けば生活費は14万3139円となります。

 

図表

出典:総務省 家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要

 

もちろん、ライフスタイルや居住地などによって、生活費は大きく変動することもありますが、少なくともこれくらいは毎月必要だと考えておくべきでしょう。

 

厚生労働省の「令和3年簡易生命表の概況」の数値をもとに、仮に老後の人生を65歳から90歳までの25年間と仮定します。すると、老後に必要な生活費は総額で4294万1700円と、4000万円を上回る金額が必要となります。

 

年金手取り10万円、貯金50万円で不足する老後の生活費はどれくらい?

今回、相談いただいた方の母親の状況の概要は、下記のようになります。

・現在50代中盤

・65歳から受け取る年金の手取り額は10万円程度の見込み

・貯金は50万円

先ほどの統計から推測するに、不足する老後の生活費は毎月4万3139円となります。25年間で不足する生活費は1294万1700円と、1000万円以上の金額となります。

 

貯金が50万円しかないことを考えると、不足する老後の生活費は、貯金だけでは1年分程度しか賄うことができない状況にあります。

 

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