快適にエアコンを使いながら「電気代」を節約する方法とは? 在宅勤務の人必見の節約方法を解説

いよいよ夏本番。在宅で勤務する人にとって、もはや必需品ともいえるのがエアコンでしょう。しかし、気になるのが「電気代」のことではないでしょうか。実は、エアコンは賢く使えば電気代を抑えることが可能なのです。
 
そこで本記事では、リモコンの操作だけで誰でも簡単に今すぐ実践できる節電法を、4選紹介します。

エアコンの設定温度の目安

まず初めに、エアコンの設定温度の目安をみていきましょう。エアコンは室内と室外の温度差を小さくすることで、少ないエネルギー(消費電力)で冷暖房を行うことが可能です。以下は、環境省が推奨している室内でのエアコン設定温度の目安です。

 

・夏季 28℃目安 

・冬季 20℃目安

 

環境省によると、冷房時に温度を1℃高くすることで約13%、暖房時には温度を1℃低くすることにより約10%省エネ効果が見込めるとのことです。

 

図表1

 

経済産業省資源エネルギー庁 「省エネポータルサイト」

 

あくまでも目安の温度ですが、エアコンを使用する場合には、ぜひこの設定温度を基準に考えてみましょう。

 

エアコンの節電方法4選

では次に、冷房時にリモコン1つで簡単に実践できる節電術を4つ紹介します。

 

風向きを「水平」にする

エアコンの風向きは「水平」にすることで、温度のムラを抑えられるため電気代の節約につながります。冷たい空気は暖かい空気よりも重いため、床にたまりやすいです。そのためエアコンの冷気が上から下に自然に下りてくるようにするほうが、部屋全体の温度にムラが出にくくなります。

 

普段からエアコンの涼しい風が直接あたるように、風向きを下向きにしている人も少なくないかもしれませんが、温度のムラを少なくするためにも風向きは「水平」に設定しましょう。

 

風量設定を「自動」にする

風量設定を「自動」にすると効率よく部屋を涼しくできるため、電気代の節約につながります。エアコンで部屋が涼しくなるのは、部屋の空気の熱だけを部屋の外に追い出す仕組みになっているからです。

 

この熱を外に逃がすものが室外機です。エアコンの風量が「微風」あるいは「弱風」だと、部屋の熱を集めるのに時間がかかってしまい、室外機にも大きな負担がかかってしまいます。

 

ちなみに、風量が「強風」の場合、一気に部屋の設定温度まで下げてくれるため、「微風」や「弱風」のときよりも電気代は安くなります。

 

そこで、風量を「自動」のお任せモードにしておくことで、エアコンが最も効率的に部屋の熱を集めてくれますので、部屋の熱を集められて室外機の負荷を抑えられるだけでなく、部屋を早く涼しくすることが可能です。

 

設定温度を下げずに「風量」を上げる

暑いときは、エアコンの設定温度を一気に下げたくなるかもしれません。そんなときは、エアコンの温度を下げるのではなく、「風量」を大きくして調整してみましょう。エアコンの設定温度を下げてしまうと、より多くの熱を運ぶ必要が生じるため、その分室外機により多くの負荷がかかり、電気代が高くなってしまいます。

 

一方、「風量」を大きくするとファンに電気がかかりますが、エアコンの設定温度を下げた場合に生じる室外機の負荷よりも、圧倒的に消費する電力も少ないです。したがって、暑いときには「風量」を上げて、体感温度を下げる工夫をしましょう。

 

スイッチをつけたり消したりしない

エアコンは、運転開始直後に一番電気を使うことが分かっています。少し古いですが、以下は2016年8月5日にダイキン工業が実施したエアコンの実験調査です。

 

【検証】

日中の9時~18時の間で「つけっぱなし」と「30分ごとに入り切り」の場合、どちらのほうが消費電力がかかるか?

 

<実施したときの条件>

●実施日 2016年8月5日

●気温 36.3℃

●晴れ時々曇り

●冷房温度26℃

●風量は「自動」に設定

 

結果は、日中9時~18時の時間帯の場合、30分間の外出ならばエアコンを1度切るよりも「つけっぱなし」にしていた方が、消費電力量は少なく済むとのことでした。

 

赤:「つけっぱなし」の累計消費電力量

青:「こまめに入り切り」の累計消費電力量

 

 

図表2

 

 

ダイキン工業 エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の時間帯別累計消費電力量推移

 

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