夏は車内温度が50度以上になり、短時間でも犬を車内に放置していると、熱中症にかかるリスクがあります。「ならばカーエアコンをつけっぱなしにすればよい」と考える方も多いとは思いますが、道路交通法違反にあたる可能性があるため、注意が必要です。
今回は、エンジンをかけたまま車を離れた場合、どのような違反にあたるのかを説明します。
エンジンをかけたまま車を離れるのは違法!? 罰則は?
犬とドライブを楽しんでいるときに、スーパーやコンビニで買い物をしたいと思うこともあるでしょう。夏は車内温度が50度以上になるため、犬を車内に残して車を離れることは、大変危険です。場合によっては、大切な愛犬が死に至る場合もあります。
そのため、エアコンをかけたまま車から離れれば問題ないと、考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、エンジンをかけたまま車を離れると、下記の道路交通法違反にあたる可能性があります。
道路交通法 第七十一条
五 車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。
車を離れるときは、エンジンを止めなければなりません。犬のためにカーエアコンをつけっぱなしにして、スーパーやコンビニで買い物をする場合は、短時間であっても、停止措置義務違反になる可能性があります。この場合、違反点数1点と反則金6000円が科されます。
また、反則金の支払いに応じない場合は、罰則として5万円以下の罰金となり、前科がつくため、注意が必要です。
アイドリング・ストップ条例にも注意が必要
全国の多くの自治体では、環境保護の観点から、車の停止時は必ずエンジンを止めるように定めた「アイドリング・ストップ条例」があります。
例えば東京都の場合は、条例違反をした人に必要な措置をとるように勧告が行われ、従わない場合は、違反者の氏名などを公表するとのことです。兵庫県では、勧告に従わない場合に、10万円以下の罰金が科されます。
アイドリング・ストップの例外として、東京都は「やむを得ないと認められる場合」を挙げていますが、これには急病人に対する措置や、緊急を要する事態に対応するために停止する場合などが含まれます。
しかし、暑さや寒さを避けるために、エンジンをかけて休憩することは「やむを得ない場合」に該当しません。
買い物で短時間車を離れる際も、犬のためにエンジンをかけたままにしておくと、アイドリング・ストップの条例違反になりますので、注意が必要です。
配信: ファイナンシャルフィールド