10月になっても残暑が厳しく、地域によってはいまだにエアコンが欠かせないということもあるでしょう。本記事では、季節が夏から秋になると、冷房より除湿機能を活用したほうが電気代を節約できるのか解説します。

冷房と除湿は何が違う？

エアコンをつけて部屋を涼しくする方法として冷房と除湿の機能が存在することは知っていても、そもそも一体何が違うのかよく分からない、あまり気にしたことがない人も多いかもしれません。それぞれの機能を状況によって効果的に使い分けるためにも、この機会に確認してみましょう。

 

ひとことで言えば、冷房は部屋の温度を下げることを考えた機能、除湿は文字通り湿度を下げることを考えた機能です。30度以上の真夏日など気温が高く「とにかく室温を28度以下にしたい」場合は冷房を使って冷やしましょう。一方で真夏ほど気温は高くないけれども湿度が高く「ジメジメする不快感」を和らげたい場合は除湿の使用がおすすめです。

 

除湿はさらに弱冷房除湿と再熱除湿に区分されることもあります。湿気を外に出す仕組みは同じですが、部屋に空気を戻すときの温度が異なります。

 

湿気を集めるために一旦回収して温度や湿度が下がった空気をそのまま部屋に戻すのが弱冷房除湿です。文字通り冷房を弱めに稼働させているのと体感的には同じなので、場合によっては肌寒く感じることもあります。

 

一方で再熱除湿は温度が下がった空気をそのままにせず、温め直してから部屋に戻す仕組みです。気温を下げすぎない工夫が施されているため、肌寒いのが苦手な人や体が冷えやすい体質の人にも向いているといえます。

 

除湿にすると電気代を節約できる？

エアコンを使うときに気になるのが電気代です。1時間あたりの電気代の目安は「消費電力（kW）×電気料金単価（円）」で計算され、例えば、消費電力が600W（0.6kW）の機種を使用して電気料金単価が31円かかる場合は「0.6×31円＝18.6円」となります。

 

24時間つけっぱなしの場合は1日あたり約446円、1ヶ月（30日）で約1万3380円かかる計算です。

 

電気代を考えるときに無視できないのが消費電力ですが、弱冷房除湿は冷房より少なく、再熱除湿は冷房より多いとされています。つまり消費電力のみで考えると弱冷房除湿、冷房、再熱除湿の順に電気代がかかる可能性が高いです。

 

ただし冷房と除湿はそもそも使用目的が異なります。エアコンを使用する環境や設定温度、電力会社との契約内容などによって変化するため、どちらを使えば節約できるのか一概には言えません。

 

配信： ファイナンシャルフィールド