年金が1ヶ月当たり12万円の場合、65歳以降の「食費」「光熱費」はいくら以内に抑えるべき?

夫婦であればもっと苦しくなる

1ヶ月当たり12万円の年金で夫婦のみの世帯が生活するのは、よほどの額の資産を保有しているなど、不足分を確保できる環境になければ不可能でしょう。

 

夫婦それぞれの年金額が月12万円ずつで、1世帯の収入の合計額が24万円という状況であれば、節制の方法次第では生活することもできるかもしれません。しかし、1ヶ月当たり12万円の厚生年金が受けられる夫と、国民年金を6万円受けられる妻という世帯では生活はかなり厳しくなります。

 

先述の統計を参考にしていくと、1ヶ月当たりの夫婦の生活費は15万5880円となります(非消費支出を13.4%と想定)。これを統計上のデータのとおりに、消費支出全体のうち食費が28.6%、光熱費が9.6%と当てはめて考えていくと、食費は約4万4582円、光熱費は約1万4964円となり、やはり厳しいものが想定されます。

 

月12万円の年金だけで生活するなら、基本は節約生活になる

1ヶ月当たり12万円の年金だけでは、単身者であっても夫婦であっても十分に余裕をもって生活できるだけの収入にはならず、基本的に平均的な世帯よりも節約して生活していくことになるでしょう。

 

また、統計を見る限り、多くの世帯が年金以外にも収入を有していることが分かります。そのため、年金だけでは苦しい生活となることが予想される場合、老後も就労して収入を確保した方がよい場合もあります。

 

12万円の年金で老後を迎えるのであれば、統計の平均的な支出額を目安にしつつ、早い段階で老後の生活について考えておく必要があるでしょう。

 

出典

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)結果の概要

 

執筆者:柘植輝

行政書士

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ファイナンシャルフィールド
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