「ねんきん定期便」のはがきによると、将来の年金額「10万円」……!1ヶ月当たり10万円の年金で老後は過ごせる?

将来の年金額は月10万円という通知が来た方から、先日「これで老後は生活していくことができるのか?」と相談がありました。同様の状況にある方は、この点で非常に頭を悩ませていることでしょう。
 
そこで、老後1ヶ月当たり10万円の年金で生活が可能であるのか考えていきます。

ねんきん定期便とは

ねんきん定期便とは、年金への理解を深めるために発行されている文書で、毎年誕生月に送られてきます。ねんきん定期便では、ご自身のこれまでの年金の加入に関する経歴を確認できるようになっており、その中に将来自分が受け取れるであろう額の記載もあります。

 

この額はあくまでも現時点のものであるため、今後増加する可能性もあります。特に20代や30代であれば、まだまだこれから年金額の増加が期待できるため、ねんきん定期便の記載のとおり、将来は10万円しかもらえないまま、という可能性は低いでしょう。

 

とはいえ、年齢が50代後半であるなど年金受給開始時期が迫っている段階においては、大きく増加させることは難しいです。その場合、将来は10万円程度のお金で老後を過ごす覚悟をしなければなりません。

 

将来の年金額が10万円って少ない?多い?

では、もしも老後を1ヶ月当たり10万円の年金で過ごすとして、その金額は多いのか少ないのか考えていきましょう。

 

厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、令和3年度末の厚生年金受給者の平均額は、1ヶ月当たりおよそ14万6000円となっています。老後の年金が10万円だとすると、この平均の3分の2程度の金額となり、支給額は少ないといえるでしょう。

 

もし、これ以上に年金を増やしたいと考えるのであれば、より長く働いて厚生年金に加入する期間を延ばしたり、年金を繰り下げて受給額を増やしたりする、などといった対応が必要になります。

 

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