乾燥野菜・乾燥わかめ
大きな災害が発生すると物流が滞り、野菜などの生鮮食品が手に入りにくくなります。比較的長期間常温での保存がきく生野菜もありますが、それよりも手軽に備えられるのが乾燥野菜です。野菜は体内で生成できないビタミン・ミネラルの主要な供給源で、食物繊維も豊富です。わかめもビタミン・ミネラルが豊富な食材ですね。
スーパーの乾物売り場で、乾燥わかめ単体のもの(写真中央)、乾燥野菜だけのもの(写真右)、乾燥わかめと乾燥野菜がミックスされたもの(写真左)を見つけることができました。「みそ汁の具」「ラーメンの具」などという名前で売られているものもよく見かけます。
あらかじめ水で戻してから料理に加えるというやり方も考えられますが、非常時には簡単にできる方が良いですよね。今回は水で戻さず乾燥したまま振りかける方法でやってみようと思います。
そこで、今回用意したのはこちらの3種類の非常食です。
・アルファ米(白飯)
・おかゆ
・スープ
アルファ米(白飯)にちょい足し
乾燥わかめ単体と、わかめと野菜ミックスの2種類で試しました。アルファ米に小さじ2の乾燥わかめ単体、わかめと野菜ミックスをそれぞれ混ぜ、規定量より少しだけ多い熱湯を注ぎ、表示の時間通り15分待ちました(アルファ米は1パックを2分割にして作っています)。
わかめのみのものは、おいしいわかめご飯になりました。味付けなしでも、わかめのほのかな塩味でおいしく感じました。白飯だけで食べるのが苦手な人にもこちらの食べ方はおすすめです。
次に、わかめと野菜ミックスのもの。乾燥野菜はグニュっとした歯応えのない食感でした。野菜のほのかな甘みを感じましたが、それほど存在感は強くないので、野菜が苦手な子どもでも食べやすそうです。
おかゆにちょい足し
アルファ米がおいしかったので、おかゆも期待できそう。一つ心配なのは水分量です。パックのおかゆ程度の水分量で乾物は戻るでしょうか。今回はラーメンの具として売られていたわかめと野菜ミックスでチャレンジします。
常温のおかゆ1パックにわかめと野菜ミックスを大さじ1入れてかき混ぜ、30分ほど放置したところ、ちゃんとわかめも野菜も戻っていました。野菜が完全に戻るまで少し時間はかかりますが、おかゆの水分量だけで問題ないことがわかりました。気になる味ですが、わかめや野菜の風味が加わっておかゆをそのまま食べるよりおいしく感じました。
スープにちょい足し
乾燥わかめ・乾燥野菜はみそ汁やカップ麺などの和風・中華風のスープにはよく合いそうなので、今回はポタージュスープにトライしてみます。
使ったのは、わかめ単体と野菜単体(野菜4種ミックス)の2つです。
まずは乾燥野菜をカボチャポタージュスープ80gに大さじ1ほど入れてみました。30分ほど待つときれいに戻りました。具が入ることで咀しゃくが多くなり満足感が上がるように感じました。乾燥野菜の風味は完全にカボチャスープに負けていて、食感だけがプラスされた感じです。
続いて同じくカボチャスープ80gに乾燥わかめ大さじ1入れてみました。わかめは10分ほどで完全に戻り、シャキシャキした食感になりました。磯の香りがほのかにして、まずくはないもののあまりおいしくはなかったです。
少ない水分量のものでも時間をかけると戻る
ポタージュスープやおかゆ程度の水分量でしっかり戻すことができるのがわかりました。パラパラと振りかけるだけで手軽にビタミン・ミネラル・食物繊維をプラスすることができて良いですね。
乾燥わかめが含まれているものは和風の味付けのものに合います。洋風のものにちょい足ししたいなら、野菜単体のものがおすすめです。
配信: 防災ニッポン