夕食で毎日お米を茶わん2杯食べています。調理の手間を減らすためパックご飯にしたいのですが、コストはかなり上がりますか?

仕事や学業が忙しくても、「1日1回は必ずご飯を食べたい」という方もいるのではないでしょうか。
 
例えば、夕食にご飯を茶わん2杯、朝食や昼食はパンや麺など別のものを食べる人の場合、夕食のためだけにわざわざご飯を炊くのは大変です。
 
そこで、本記事では調理の手間を省くためにパックご飯に置き換えた場合、どれくらいコストが上がるのか、味に違いはあるのかについて解説します。

夕食で毎回ご飯を食べる場合のコスト

茶わん1杯(中盛り)あたりのご飯の重さは約150グラム、精米だと約65グラムが必要です。夕食に毎回茶わん2杯のご飯を食べる場合、1日あたり約130グラム(65グラム×2杯)、1ヶ月間(30日間)あたり約3.9キログラムの精米が必要になります。

 

総務省が公表する「小売物価統計調査(動向編)2023年11月」によると、東京都区部におけるうるち米(コシヒカリ)の平均小売価格は、5キログラムあたり約2422円です。1キログラムに換算すると約484円になるため、月に約3.9キログラムの米を消費する場合の米代は約1888円(484円×3.9キログラム)となります。

 

次に、炊飯の電気代を計算していきます。経済産業省の「省エネ性能カタログ2023年版」によると、3合以上5.5合未満のジャー炊飯器で炊飯時の消費電力は炊飯1回あたりの平均値は121.8ワットアワーです。

 

今回は分かりやすいように120ワットアワーとし、電力量単価は全国家庭電気製品公正取引協議会の公式ホームページを参考に1キロワットアワーあたり31円として計算すると、炊飯1回あたりの電気代は3.72円(0.12ワットアワー×31円/ワットアワー)です。

 

1日1回ご飯を炊く場合、1ヶ月間(30日間)の電気代は約112円です。米代約1888円と電気代約112円を合わせた月額コストは約2000円となります。なお、今回は毎回ご飯を食べ切ると想定し、保温機能は使用しないことを前提として電気代を試算しました。

 

パックご飯に置き換えた場合のコスト

市販のパックご飯は、150~200グラム程度のものが主流です。今回の例では、夕食で毎回茶わん2杯(中盛り)を食べる設定のため、150グラム入りのパックご飯を2パックずつ食べると仮定してコストを計算していきます。

 

パックご飯の価格は、商品によって異なりますが、1パック約120円とすると1日のコストは約240円、1ヶ月間(30日間)のコストは約7200円です。

 

500ワットの電子レンジで1分30秒温める商品の場合、2個分のパックご飯を温めるためには約3分間かかります。電子レンジの消費電力は定格高周波出力の1.5~2倍程度といわれているため、1.5倍として計算した場合の消費電力は0.75キロワット(0.5キロワット×1.5倍)です。

 

電力単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める31円/キロワットアワーを使用し、500ワットの電子レンジを1分間使用した際の電気代は約0.39円(0.75キロワット×31円/キロワットアワー÷60分)となります。

 

3分間の電気代は約1.17円となり、1ヶ月間(30日間)にかかる電気代は約35.1円です。つまり、月額コストはパックご飯代を合わせて約7235.1円(約7200円+約35.1円)となります。

 

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