お年賀でタオルを渡すと聞きましたが、どんな意味なのでしょうか? 渡すときのマナーや予算を教えてください

年始のあいさつ回りに、お年賀としてタオルを渡すと聞いたことがある人はいるでしょう。そもそも、お年賀にタオルを贈るようになったのはなぜなのでしょうか。
 
また、お年賀を贈る際の基本的なマナーや、お年賀を選ぶときの予算をどれくらいにすればよいのかも理解しておきたいところです。本記事では、お年賀にタオルを贈る歴史的由来や贈る際のマナー、予算などを紹介します。

お年賀にタオルを贈る理由

お年賀にタオルを贈るルーツは、江戸時代にあります。当時の歌舞伎役者や相撲力士、落語家などは家紋やオリジナルの図案を染め抜いた手ぬぐいを御ひいきさんにお年賀として配っていました。

 

商売を営む人にもこの伝統は受け継がれ、屋号を染め抜いた手ぬぐいを宣伝のために配るようになったとされています。明治維新以降は西洋文明が日本に浸透し、タオルが輸入されるようになりました。

 

明治26年頃に織機が考案されたことにより、タオルの生産性が上がります。時代の変化に伴って手ぬぐいよりもタオルのほうが安価になったことから、手ぬぐいの代わりにタオルがお年賀として配られるようになりました。

 

一般的にお年賀は親戚や友人など、おつきあいのある人に贈ります。お年賀タオルはポリ袋に入っていて、のしが付けられているものが一般的です。このようなお年賀タオルは、企業がビジネス上でおつきあいのある人に対して、お世話になった感謝の気持ちと新年のおつきあいへの願いを込めて贈ります。

 

お年賀タオルを贈るマナー

本項では、お年賀タオルを贈るマナーを紹介します。

 

・のしの選び方

お年賀タオルを贈るときは、のし紙を付けます。のし紙は、包装紙の上にかける外のしにし、5本か7本の紅白のちょう結びが付いたデザインのものを使用します。ちょう結びの水引は、何度繰り返してもよいお祝い事に使えるとされています。のし紙の表書きは、「お年賀」もしくは「御年賀」とします。

 

・お年賀の渡し方

お年賀は、本来直接手渡しするのがマナーとされています。遠方で手渡しができない場合でも、店舗やインターネット通販で販売元から発送するのではなく、いったん自宅に持ち帰り、自宅から発送するのが望ましいです。実際は自分で手渡しできなくても、自宅から発送することで直接渡す形に近づけることができます。

 

・お年賀を贈る時期

お年賀を贈る時期は基本的に正月三が日とされていますが、正月飾りを飾る「松の内」の間におこなうことがマナーとされています。

 

松の内の期間は地域によって異なり、関東・東北・九州では1月7日まで、関西では1月15日までです。企業の場合は、仕事始めの日によって1月7日までにあいさつ回りができないことがあります。その場合は、1月15日をめどとして、なるべく早めに回るようにしましょう。

 

・贈る相手が喪中の場合

お年賀は新年を迎えたことをよろこぶ意味合いがあるので、贈る相手が喪中の場合は控えます。その場合は、松の内を過ぎてから寒中見舞いとして贈るようにしましょう。

 

関連記事: