通販の「初回無料に要注意!」とよく聞きます。具体的にどこに注意すればいいでしょうか?

昨今、少しでもお得に買いものをしたいという人の気持ちを悪用した、通信販売サイトでのトラブルが増えています。「初回無料」という広告を見ると無料であればと、つい気軽に購入してしまう人もいるでしょう。
 
しかし、そのようなサービスを強調した通信販売サイトの利用には注意が必要です。本記事では、通信販売で「初回無料」のサービスを利用する際にチェックしておくべきポイントを具体的に紹介します。

通信販売の定期購入トラブルが増えている

「初回無料」は必ずしも、「完全無料のお試しサービス」であるとはかぎりません。初回無料のサービスには、その後に支払いが必要となる条件が設定されているケースも多くあります。

 

本人は1回だけ試すつもりで行った注文が、実際には定期購入の契約だったというトラブルは近年増えていて、2回目の商品が送られてきて初めて定期購入の契約をしていたことに気付き慌てる人も多くいます。

 

商品の送付を止めてもらおうと通信販売会社に電話をかけてもつながらず、解約手続きもできないなか、その後も請求書だけは送られてくるケースもあります。ネット通販は、訪問販売などとは違い、クーリング・オフ制度を利用した無条件での契約解除ができないため、特に気を付けなければなりません。

 

このようなトラブルが増えるなか、消費者が安心して通信販売を利用できるようにと、改正特定商取引法が2022年6月1日から施行されました。

 

改正特定商取引法では、ECサイトの最終確認画面に商品の数や量、購入にかかる金額、返品や解約の連絡方法といった取引をするにあたって重要となる6つの基本的な契約事項を明確に表示することが義務付けられています。

 

法の施行により大事な契約事項は、「特定商取引に基づく表記」などと記載したサイト内のページに必ず記載されているため、購入前にしっかり確認しておきましょう。

 

通信販売サイトで購入する前に特に気を付けておきたい4つのポイント

通信販売サイトを利用する際には契約の基本的事項の記載や契約規約、利用ガイドなどに目を通し、特に下記のポイントについて慎重にチェックしておくことが必要です。

 

・「初回無料」などのサービスを受けるための条件

先でも述べたとおり、初回無料などのお得なサービスを受けるためには「定期購入の契約をしなければならない」といった条件が付いている場合があります。自分が利用しようとしているサービスを受けるのに条件はあるのか、ある場合には具体的にどのような条件であるのかを購入前にしっかり確認しておきましょう。

 

・購入ボタンを押すと契約される購入回数や期間

購入しようとしている商品やサービスの提供回数は1回であるのか、複数回であるのか、具体的な回数を確認しておくことも大切です。1つの商品の購入ボタンが1回限りの購入ではなく、その商品の定期購入や数ヶ月のコースを契約するボタンとなっている場合もあります。

 

また、自動更新や無期限の契約で、その後も自動的に商品が届くシステムとなっている場合もあるため気を付けなければなりません。

 

・複数回の購入をする場合には2回目以降の代金や数量、送料

定期購入など複数回購入する契約の場合、2回目以降の代金や数量が初回と変わる場合もあります。また、初回は送料が無料でも2回目以降からは送料を負担しなければならない契約などもあるため注意が必要です。

 

・返品や解約の条件や方法

返品や解約は可能か、可能な場合にはどこに連絡し、どのような手続きが必要となるのかも事前に確認しておきましょう。「返品や解約も可能」と記載されていても、実際に返品や解約をするには条件があったり、「商品発送の何日前まで」などと申し出の期限が決められていたりするケースもあります。

 

さらに、解約するには違約金の支払いが必要となる場合もあるため要注意です。

 

関連記事: