「腎臓がんが転移する確率・ステージ別の余命」はご存知ですか?症状も解説!

「腎臓がんが転移する確率・ステージ別の余命」はご存知ですか?症状も解説!

腎臓がんについてよくある質問

ここまで腎臓がんを紹介しました。ここでは腎臓がんについてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

腎臓がんで腎臓を取ってしまっても大丈夫ですか?

村上 知彦(医師)

腎臓がんの治療では、腎臓を切除する手術が行われることが多いです。腎臓が一つだけになっても、もう一方の腎臓が正常に働いていれば、日常生活にはほとんど影響はありません。しかし、残った腎臓に負担がかかるので、腎臓の機能を測定する検査や、腎臓に優しい食事や生活習慣を心がける必要があります。残った腎臓の機能が低下してしまった場合には、透析や腎移植が必要になることもあります。

腎臓がんにかかる人はどのくらいいますか?

村上 知彦(医師)

腎臓がんは、男性に多く、女性の2倍の頻度で発症します。腎臓がんの原因は、喫煙や高血圧、肥満などが関係していると考えられています。日本では、腎臓がんの発症率は年々増加傾向にあります。2018年の統計では、腎臓がんの新たな患者数は約2万人で、男性は約1万4千人、女性は約6千人でした。10万人あたりの発症率は、男性で11.3人、女性で4.7人でした。

腎臓がんが転移する確率はどれくらいですか?

村上 知彦(医師)

腎臓がんが転移する確率は、がんの進行度や種類によって異なります。一般的に、がんが腎臓内にとどまっている場合は転移しにくく、腎臓の外に広がっている場合は転移しやすいといわれています。また、腎臓がんの中でも、淡明細胞がんや粘液管状紡錘細胞がんは転移しやすいとされています。
腎臓がんの転移は、血管やリンパ管を通って他の臓器に移動することで起こります。腎臓がんが転移しやすい臓器には、肺、骨、肝臓、膵臓などがあります。転移の有無や部位によっても、予後や治療法が変わってきます。
腎臓がんの転移の確率を具体的に示す統計は少ないですが、ある報告によると、腎臓がんの患者の約6割に肺転移が見つかり、約3割に骨転移が見つかったということです。また、別の報告によると、腎臓がんの手術後に再発する場合は約3割で、そのうち約半数が遠隔転移であったということです。

編集部まとめ

ここまで腎臓がんの転移や余命についてお伝えしてきました。腎臓がんの転移や余命の要点をまとめると以下のとおりです。

⚫︎まとめ

・腎臓がんの余命はステージごとで異なり、転移のないステージ1の5年生存率は90%以上、ステージ2の5年生存率は75%~90%、転移のあるステージ3の5年生存率は66.3%、ステージ4の5年生存率は10%~30%

・腎臓がんの診断には画像検査や生検が用いられることが多い

・腎臓がんが進行すると血尿や腹部腫瘍などの症状を呈することがある

腎臓がんと関連する病気

腎臓がんと関連する病気は1個あります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

泌尿器科の病気

腎細胞癌

具体的な症状や治療法については、担当の医師と相談しましょう。

腎臓がんと関連する症状

腎臓がんと関連している、似ている症状は11個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状血尿

腰痛

腹痛

腹部のしこり

呼吸困難

胸痛

発熱

体重減少

貧血

足のむくみ

これらの症状が持続する場合、または新たにあらわれた場合、医師の診察を受けることが大切です。

参考文献

(がん情報サービス)

(国立がん研究センター 中央病院)

日本泌尿器学会

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