「慢性骨髄性白血病の10年生存率」はご存知ですか?症状や原因についても解説!

「慢性骨髄性白血病の10年生存率」はご存知ですか?症状や原因についても解説!

白血病とはどのような病気かご存知でしょうか。白血病には種類があり、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病の4種類の病型があるとされています。病型によってそれぞれ特徴が異なり、治療法も変わるため、分類が重要になります。本記事では、慢性骨髄性白血病の10年生存率について、以下の点を中心にご紹介します。

・慢性骨髄性白血病とは

・慢性骨髄性白血病の10年生存率

・慢性骨髄性白血病の治療

慢性骨髄性白血病の10年生存率について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

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監修医師:
甲斐沼 孟(TOTO関西支社健康管理室産業医)

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。2023年、TOTO関西支社健康管理室産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

慢性骨髄性白血病とは?

慢性骨髄性白血病(CML)は、血液細胞の源である造血幹細胞が異常を起こし、血液中の白血球、赤血球、血小板の数が無制限に増加する疾患です。この病気は、フィラデルフィア染色体(BCR-ABL1融合遺伝子)と呼ばれる、特定の異常染色体を持つことが特徴です。慢性骨髄性白血病は、慢性期、移行期、急性転化期の3つの段階を経て進行します。慢性期では、白血球や血小板の数が増えるだけで、ほとんど症状がありません。しかし移行期になると、全身に症状があらわれ始め、急性転化期に進行すると、急性白血病の症状と類似してきます。慢性骨髄性白血病は症状があらわれにくいため、健康診断や他の病気の検査で偶然発見されることもあります。

慢性骨髄性白血病の10年生存率

慢性骨髄性白血病の治療は、チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の導入により大きく進歩しました。この導入により治療選択肢が増え、治療結果の評価が確立されました。これにより、慢性骨髄性白血病の10年生存率は約90%に達しています。
参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25676422/

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