「慢性骨髄性白血病の10年生存率」はご存知ですか?症状や原因についても解説!

「慢性骨髄性白血病の10年生存率」はご存知ですか?症状や原因についても解説!

慢性骨髄性白血病の症状

慢性骨髄性白血病の症状を以下で解説します。

慢性期

慢性骨髄性白血病の「慢性期」は、病気が進行する初期段階を指します。慢性期の間は、患者はほとんど症状を感じないか、感じたとしても軽度の症状です。これは、白血病細胞が増えても、正常な血液細胞とほぼ同じ機能を持っているためです。しかし、白血病細胞が骨髄を満たし始めると、倦怠感や微熱を感じたり、体重が減少したりするなどの症状があらわれ始めることがあります。

移行期

慢性骨髄性白血病の「移行期」は、病状が変化し始める段階で、この期間は約3〜9ヶ月です。この時期には、骨髄内で芽球と呼ばれる未熟な白血病細胞が増加し、白血病細胞がさらに悪性化し、薬への抵抗性が高まります。また、芽球は成熟しないため、芽球の数が増加すると貧血を引き起こします。さらに、白血球の数も増えるため、全身の倦怠感、発熱、脾臓の腫れ、腹部の張りといった症状が出てきます。

急性転換期

急性転化期では、骨髄が悪性化した未熟な芽球で満たされ、血液中にも芽球が増えます。その結果、正常な血液細胞が減少し、強い貧血、発熱、出血が頻繁に起こるといった症状が出てきます。また、この段階では、白血病細胞がこれまで有効とされた分子標的治療薬に対して抵抗性を示し、より強力な薬物治療や造血幹細胞移植が必要となり、病気の管理が難しくなります。

慢性骨髄性白血病の原因

慢性骨髄性白血病の発症は、特定の染色体異常、フィラデルフィア(Ph)染色体が関与しています。このPh染色体は、人体における46本の染色体のうち、9番目と22番目の染色体が途中で分断され、分断された部分が交換されて結合したものとなっています。これにより、BCR遺伝子とABL遺伝子が融合し、新たな遺伝子であるBCL-ABL遺伝子が生まれます。BCL-ABL遺伝子は、Bcl-Ablというタンパク質を生成します。このタンパク質はチロシンキナーゼという酵素で、白血病細胞の増殖を促進する役割を果たします。その結果、体内で白血病細胞が増え続けることになります。

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