「慢性骨髄性白血病の10年生存率」はご存知ですか?症状や原因についても解説!

「慢性骨髄性白血病の10年生存率」はご存知ですか?症状や原因についても解説!

「慢性骨髄性白血病」についてよくある質問

ここまで慢性骨髄性白血病の症状を紹介しました。ここでは「慢性骨髄性白血病の症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

慢性骨髄性白血病のステージを教えてください。

甲斐沼 孟(医師)

慢性骨髄性白血病は、ステージⅠやⅠ期のようなステージ分類は存在せず、前述した通り、病状の進行度により「慢性期」、「移行期」、「急性転化期」の3つのフェーズに分けられます。慢性期は、白血病細胞が骨髄内でゆっくりと増加し、症状がほとんどあらわれない安定した期間を指します。しかし治療しないと、移行期や急性期へと進行します。移行期は、骨髄内で未熟な白血病細胞である芽球が増加し、白血病細胞がさらに悪性化する期間を示します。急性転化期は、骨髄が悪性化した芽球で満たされ、血液中にも芽球が出現する期間を指します。この期間では、正常な血液細胞が減少し、貧血や出血傾向が強くなり、高熱などが出現し、病気が急速に進行します。

慢性骨髄性白血病の予防法はありますか?

甲斐沼 孟(医師)

慢性骨髄性白血病の予防は、現時点では確立された方法は存在しません。慢性骨髄性白血病は遺伝子の異常が原因であるため、放射線や化学物質のベンゼンなどに曝露することが発症の一因となる可能性があります。したがって、有害な物質を吸い込む喫煙は避けたほうがよいでしょう。しかし、急性骨髄性白血病という関連疾患では、喫煙により発症率が約2倍になるという疫学的な調査結果がありますが、慢性骨髄性白血病と喫煙との間に因果関係を示す報告は、今のところ存在していません。

編集部まとめ

ここまで、慢性骨髄性白血病の10年生存率についてお伝えしてきました。慢性骨髄性白血病の10年生存率についての要点をまとめると以下の通りです。

⚫︎まとめ

・慢性骨髄性白血病とは、血液細胞の源である造血幹細胞が異常を起こし、血液中の白血球、赤血球、血小板の数が無制限に増加する疾患である

・慢性骨髄性白血病の10年生存率は、チロシンキナーゼ阻害薬の導入により約90%に達している

・慢性骨髄性白血病の治療は、チロシンキナーゼ阻害薬という分子標的薬が用いられる場合が多く、チロシンキナーゼ阻害薬の効果が期待できない場合は、造血幹細胞移植や、化学療法などが実施される場合もある

「慢性骨髄性白血病の症状」と関連する病気

「慢性骨髄性白血病の症状」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

血液内科の病気

真性多血症

本態性血小板血症

原発性骨髄線維症

慢性好中球性白血病

慢性好酸球性白血病

具体的な症状や治療法については、担当の医師と相談しましょう。

「慢性骨髄性白血病の症状」と関連する症状

「慢性骨髄性白血病の症状」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

微熱

倦怠感

体重減少

肝臓や脾臓の腫れ

これらの症状が持続する場合、または新たにあらわれた場合、医師の診察を受けることが大切です。

参考文献

がん情報サービス

日本内科学会雑誌第111巻第7号

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