冨山和彦氏「ゲームチェンジの時代、リーガルマインドを社会全体に広げよ」、司法試験「1万人合格」論の根拠

冨山和彦氏「ゲームチェンジの時代、リーガルマインドを社会全体に広げよ」、司法試験「1万人合格」論の根拠

●「この道一筋」はやめた方がいい

結局、法曹界や社会全体はどう変わっていくべきなのか。

「法曹界に限らず日本社会はとかく、ヴァーサティリティ(多用途性)が大嫌いで、『この道一筋』が大好きなんです。でも、AIによる破壊的イノベーションが起きたら、この道一筋はやめた方がいいです。

大谷翔平の二刀流も、当初は野球界のご意見番の中にも嫌う人がいましたよね。わからない人たちは嫌いなんですよ。でも、明らかにそういう時代ではないわけで、法曹についても、リーガルリテラシーがあれば、どのフィールドに行っても役に立つわけです。

私が企業再生の分野で脚光を浴びたのは、極めてヴァーサティルだったからです。リーガルからファイナンス、ビジネスまでできるから。だから、ヴァーサティリティを身に付けさせるような資格体系とか講義体系が大事なんです。

何度も繰り返しますが、司法試験にはさっと受かるようにして、その後に、様々なことを学んで生かしていく状況を作ってあげることこそが、これからの時代の正しい道だと思います」

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「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。
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