トリプルネガティブ乳がんとは?Medical DOC監修医がトリプルネガティブ乳がんの症状・原因・生存率・治療法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。
≫「乳がんの前兆となる4つの初期症状」はご存知ですか?早期発見法も医師が解説!
監修医師:
山田 美紀(医師)
慶應義塾大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、総合病院や大学病院にて形成外科、外科、乳腺外科の研鑽を積んできた。医学博士。日本外科学会 外科専門医、日本乳癌学会 乳腺認定医、検診マンモグラフィー読影認定医(A判定)の資格を有する。
「トリプルネガティブ乳がん」とは?
トリプルネガティブ乳がんとは、乳がん細胞表面にホルモン受容体であるエストロゲン受容体(ER)やプロゲステロン受容体(PgR)、HER2(ヒト表皮成長因子受容体2型)というタンパクが陽性ではない乳がんのことです。乳がん全体の約15%を占め、他のタイプと比べ進行が早く、再発率が高いとされています。
トリプルネガティブ乳がんの代表的な症状
乳房のしこり
トリプルネガティブ乳がんに特有の症状はありませんが、一番多い症状が乳房のしこりです。乳がんによるしこりは痛みがないことが多いです。良性の乳腺腫瘍や乳腺症、皮膚腫瘍でもしこりを自覚することがあります。触っただけでは分からないので、早めに乳腺科を受診してください。
血性乳頭分泌
乳頭から液体が出てくることを乳頭分泌といいます。水や乳汁のような分泌は問題ないことが多いですが、赤や茶色などの血性分泌物がみられた場合は要注意です。乳管内乳頭腫などの良性腫瘍のことが多いですが、乳がんの可能性もあります。早めに乳腺科を受診してください。
乳頭乳輪のただれ
乳頭や乳輪の皮膚の湿疹が改善しない場合、パジェット病という特殊な乳がんの可能性があります。皮膚科を受診し、良くならない場合は乳腺科を受診してください。
乳房の変形
乳がんでは乳房の大きさの左右差、赤み、皮膚や乳頭のへこみがみられることがあります。元々ある陥没乳頭は問題ないですが、新しく出現した変形は乳がんの可能性があるため、早めに乳腺科を受診してください。
配信: Medical DOC