「脳溢血(脳出血)の前兆となる初期症状」はご存知ですか?予防法も医師が解説!

「脳溢血(脳出血)の前兆となる初期症状」はご存知ですか?予防法も医師が解説!

「脳溢血」と「脳卒中」の違いとは?

脳卒中とは、脳梗塞と脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害のことです。
脳溢血は、脳出血と同じような意味合いのものであることから、脳卒中に含まれます。

脳溢血の前兆となる初期症状

脳溢血(脳出血)は血管が破れて脳内に出血が起こった状態のことを指します。
一般的に、脳出血は前兆がないと言われています。初期症状が出現した時点で脳出血を発症しているため、前兆が現れた時点で治療介入をすることで脳出血を予防するということは残念ながら不可能です。
発症後に様子を見ていて病状が悪化していくということは避けたいものです。自分自身で対処することは難しいため、以下のような初期発症がある場合には脳出血を含めた脳卒中を疑い、救急車を呼んですぐに脳神経内科や脳神経外科のある病院を受診してください。

筋力低下

脳出血によって運動機能を担当する脳領域がダメージを受けると、筋力低下・麻痺症状が出現します。急に半身の動きが悪化するため、自分の体を支えられなくなります。手足のしびれだけではなく、顔の動きが悪くなったり、喋りづらくなったりする症状も現れることがあります。

しびれや感覚の異常

感覚機能を担当する脳領域にダメージが及ぶと、体の感覚が低下します。
突然、半身のしびれや感覚の鈍さなどの症状が出現します。手足のしびれとともに口周囲など顔の症状が出現することもあります。筋力低下もしびれについても、左右どちらか片側の症状が出現することが脳出血の症状として特徴的です。

めまいや嘔吐

平衡感覚を担う小脳に出血が生じるとめまいを起こすことがあります。
小脳出血によるめまいの特徴は、安静にしていても改善しないことです。嘔吐を繰り返すことも多く、動けなくなってしまう状態に陥ります。

意識障害

意識状態を制御する脳幹部に出血した際に多く見られる症状です。
意識障害は、脳幹部だけではなく脳内の広範囲に脳出血が及ぶ場合にも起こります。小脳出血のような脳幹部に近い部分に出血があり、その出血量が徐々に増えた場合にも、小脳出血が脳幹部を圧迫してしまうために意識障害を引き起こすこともあります。

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