「脳溢血(脳出血)の前兆となる初期症状」はご存知ですか?予防法も医師が解説!

「脳溢血(脳出血)の前兆となる初期症状」はご存知ですか?予防法も医師が解説!

脳溢血を予防する方法

血圧管理

脳出血の最大の原因は高血圧なので、この対策をしっかりやることに尽きます。
食事では塩分を控えるように心がけることが大事です。
また、肥満であると血圧が高くなりやすいことが知られていますので、体重管理をしっかり行うことも重要です。20歳前後での体重と比べて10kg以上増えているようであれば、注意して健康的な減量も考慮しましょう。
また睡眠時無呼吸症候群がある場合にも血圧が高くなる要因として重要視されています。睡眠検査を行なっている内科や睡眠科などを受診して睡眠検査を行なって、必要に応じてマウスピースやCPAP治療などを行うことで対策を行うことが重要です。

禁煙

喫煙は高血圧や動脈硬化を進行させるものとして知られています。そのため脳出血の予防に禁煙は不可欠です。喫煙は、吸うタバコの量が多いと良くないのは想像しやすいと思いますが、タバコの本数は1本でも有害であり0本=禁煙を目指すことが重要と言われています。現在喫煙している人がすぐにでも禁煙を行うことで、血管状態は改善し動脈硬化のリスクを下げることが可能です。
また、喫煙は脳出血をはじめとした血管の病気以外にも肺がんをはじめとした悪性腫瘍の危険性を高めます。できるだけ早めに禁煙するようにしましょう。

健康的な生活習慣

食事や禁煙以外にも、定期的な運動を行うことや睡眠をしっかりととることも重要です。運動を行うことで、体重増加を防ぐとともに高血圧や脂質異常症、糖尿病などを適切に管理することができます。また、ストレス改善効果も期待できます。1日30分間程度の有酸素運動を継続的に行うことが推奨されています。
睡眠不足や睡眠時無呼吸群は脳卒中のリスクを増やします。そのため、睡眠時間を確保するべく不規則な生活習慣を改善させることや、睡眠時無呼吸があれば治療することが勧められます。

「脳溢血の前兆」についてよくある質問

ここまで脳溢血の前兆となる症状などを紹介しました。ここでは「脳溢血の前兆」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

脳溢血を疑う危険ないびきの特徴について教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

寝ている時にいびきをかくことがあると思いますが、これは、空気の通り道である気道に舌根が落ち込むなどで気道が塞がれて、呼吸の際に周囲が振動することで音が発生するものです。気道は就寝時には覚醒時よりも狭くなるという特徴があります。
脳溢血(脳出血)を発症した際に意識障害がみられた場合には、寝ている状態と似たような状況になります。そのため、いびきを発生することがあるのですが、脳出血は突然発症するため、いつもいびきをかかない人が突然いびきをかいた場合には注意した方が良いと思います。

脳溢血の前兆となる初期症状にめまいや頭痛はありますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

あります。小脳出血の場合にはめまいの症状がよくみられます。
なお、脳内出血の場合には頭痛は見られることが少ないのですが、くも膜下出血も一緒に発症した場合には頭痛も見られることがあります。

編集部まとめ

脳溢血(脳出血)は、高血圧が原因で起こる脳の病気です。血圧を下げる努力を行うことで発症を予防することができます。
脳出血をはじめ脳卒中は死亡原因としても介護原因としても上位にある病気であり、いずれにしても発症したらすぐに治療を開始することが大事です。体の片側が急な筋力低下やしびれなどの感覚異常、めまいや嘔吐、意識障害などが起こった場合には、脳卒中の可能性があるので、すぐに病院を受診するようにしてください。

「脳溢血の前兆」と関連する病気

「脳溢血の前兆」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経内科・脳神経外科の病気脳梗塞くも膜下出血高血圧動脈硬化

脳動静脈奇形

海綿状血管腫

硬膜動静脈瘻

脳出血の原因は高血圧と言われています。他にも脳血管の異常なども原因となりますが、血圧を高くしないようにすることは自分自身で予防可能です。生活習慣の見直しと改善から取り組んでみてはいかがでしょうか。

「脳溢血の前兆」と関連する症状

「脳溢血の前兆」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状めまい嘔吐

手足が動かない

手足がしびれる

意識状態が悪くなる

これらの症状が急に現れた際には脳出血の可能性があります。疑った際にはすぐに救急車を呼んで医療機関を受診してください。

参考文献

放射線画像診断技術はどこまで進化したのか?(順天堂大学)

金沢脳神経外科病院HP

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