「大腸がん手術後の生活」で食べてはいけないものはご存知ですか?【医師監修】

「大腸がん手術後の生活」で食べてはいけないものはご存知ですか?【医師監修】

自分や身近な方が大腸がんの手術を受けることになったら「食べてはいけないものがあるのだろうか」「普通の生活に戻れるだろうか」など不安を感じる方も多いかもしれません。

今回の記事では、大腸がんの手術を終えた後の食生活・日常生活について詳しく解説します。

記事の最後には、大腸がんの術後についてよくある質問にも答えますので、そちらも参考にしてください。

≫「便潜血検査」で「大腸がん」が見つかる確率はご存知ですか?医師が徹底解説!

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

大腸がんとは?

大腸がんは、名前のとおり大腸から発生するがんの総称です。日本で、大腸がんは年間の罹患者数(男女合わせた総数)が多いがんとなっています。
そのため厚生労働省では大腸がんの早期発見に力を入れており、市町村がん検診での「便潜血検査」を推進しているのです。こうした努力から、大腸がんは手術可能な状態でみつかることも多いがんになりました。

大腸がん手術後の生活について

大腸がんの手術では、がんが発生した部位を切除して残存した腸管をつなぎ合わせることが多いです。術後すぐは、つなぎ合わせた部分に負担がかからないように食事を休み、徐々に水分・お粥などの食事が開始になります。
退院する頃にはほとんどの患者さんが消化によいものであれば食べられる状態となるでしょう。また、運動に関しても寝たまま安静にする期間は短く、積極的に離床・病棟内での歩行などを推奨している病院が多いです。
これは手術部位の癒着予防・下肢静脈血栓・術後肺炎の予防を目的としたもので、退院後も無理のない範囲でウォーキングなどを習慣化することで体力のスムーズな回復にも役立つとされています。
なお、手術が終わった後も再発・合併症などの可能性があるため注意が必要です。予定された診察にしっかり通い、体調の変化・異常を感じたらすぐに医師に相談しましょう。

関連記事: