「心臓病の原因」となる可能性の高い食べ物はご存知ですか?医師が解説!

「心臓病の原因」となる可能性の高い食べ物はご存知ですか?医師が解説!

心臓病の原因とは?Medical DOC監修医が心臓病の原因・発症する可能性の高い食べもの・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。

≫「心臓発作の主な5つの原因」はご存知ですか?症状や予防法も医師が解説!

監修医師:
藤井 弘敦(医師)

三重大学医学部卒業。沖縄県立中部病院で初期研修、河北総合病院で外科研修を経て現在は菊名記念病院で心臓血管外科医として日々手術・重症者管理を行っている。医療用アプリの開発や在宅診療、海外で医療ボランティアを行うなど幅広く活動している。外科専門医、腹部ステントグラフト実施医/指導医、胸部ステントグラフト実施医、米国心臓病学会ACLSプロバイダー、日本救急医学会JATECプロバイダーの資格を有する。

「心臓病」とは?

心臓病は、一つの病気ではありません。心臓の構造や機能、つまり働きの異常により生じる病気をまとめた呼び方となります。
心臓病には、冠動脈疾患(虚血性心疾患)、心臓弁膜症、心筋症などが含まれます。
今回の記事では、心臓病の原因や発症する可能性の高い食べ物、そして心臓病の予防法を簡単に、かつわかりやすく解説していきます。

心臓病の種類

それでは、心臓病の種類について述べていきましょう。

冠動脈疾患

冠動脈疾患(かんどうみゃくしっかん)とは、冠動脈という心臓を栄養している太い血管を流れる血流が低下することで、心臓に血液や酸素が十分に送られなくなるという病気のことです。
冠動脈が狭くなることで、心筋(心臓を作っている筋肉)の酸素が不足し、胸の痛みが生じるのが狭心症です。冠動脈がつまっていても痛みを生じない、無症候性心筋虚血という病気もあります。
一方、冠動脈のつまりが進行し、心筋が壊死(えし;死んでしまうこと)してしまうことを、心筋梗塞と呼びます。
冠動脈疾患では、胸の中心あたりが圧迫され、締め付けられるような強い痛みが典型的といわれています。しかし、のどやあご、左肩や左腕、背中、歯が痛むという症状がみられることもあります。
狭心症では血流が自然に改善するので、症状は長くても15分程度安静にしているとおさまりますが、放置しておくと再発・進行する可能性があります。
ところが、心筋梗塞は血流が完全に途絶えてしまうので、持続する症状というのが特徴になります。
胸の痛みが数分以上続くという症状がある場合には、早急に循環器内科などを受診するようにしましょう。

弁膜症

心臓弁膜症は、心臓の弁が正常に機能しない状態です。心臓には4つの弁があり(僧帽弁、三尖弁、肺動脈弁、大動脈弁)、これらの弁は血液が一方向に流れるように調整しています。心臓弁膜症は、これらの弁のうち一つ以上が狭窄(弁の開きが悪い状態)したり、逆流(血液が逆方向に流れる状態)を起こすことで発症します。この病気は先天的なものであることも、後天的な要因(感染症、加齢、他の心臓病など)で発症することもあります。
心臓弁膜症の症状は、息切れ、疲労感、不整脈、胸痛、めまいや失神などがあります。一方、無症状の弁膜症もあり、健康診断などで心雑音を指摘され診断されることもあります。
心臓弁膜症の疑いがある場合、内科や循環器内科を受診することがすすめられます。もしも心臓の手術が必要である場合には、心臓外科で治療が行われます。

心筋症

心筋症は、心臓の筋肉が何らかの原因で正常に機能しなくなってしまう病気の総称です。
大きく分けると、心室の収縮力が低下し心臓が風船のように広がってくる拡張型・心臓の壁が厚くなり膨らみにくくなる肥大型などがあります。
拡張型心筋症は、遺伝的な影響や免疫の異常、炎症、肥大型心筋症は遺伝的要因が強いといわれています。
心筋症の症状はさまざまですが、息切れやむくみ、疲労感、不整脈、胸の痛みなどが一般的とされています。遺伝性の場合には、子供のころから顔色不良、活発さの低下などの症状が出る場合もあります。
こうした症状がある場合には、小児科や循環器内科を受診することが必要です。
家族にも同じような病気がある場合には、遺伝的な影響の可能性もあります。そのような場合には、遺伝カウンセリングを受けることも勧められます。

関連記事: