5歳の子のママ友から「学資保険の加入が小学校入学まで」と聞いて慌てています。いろいろな保険会社で扱っていますが、何を基準に選べばいいですか?

学資保険を選ぶポイント

学資保険に加入する際のポイントは主に3つあります。

 

返戻率を比較する

返戻率とは、払う保険料に対して、受け取る保険金が占める割合です。

 

返戻率=(受け取る祝い金や満期保険金の総額)/(支払う保険料の総額)×100

 

例えば、支払う保険料の総額が300万円、受け取る祝い金や満期保険金の総額が330万円であれば、返戻率は110%となります。返戻率が100%未満の場合は、いわゆる元本割れ商品となります。コストパフォーマンスの点で比較すると、返戻率の高い商品を選ぶとよいでしょう。

 

祝金や満期保険金の受け取り方を決める

学資保険には、次の例のように、保険金の受け取り方が異なる複数のタイプがあります。

 

・18歳または17歳に、満期保険金を受け取るタイプ

・中学や高校などの入学時期には祝金、大学入学の時期には満期保険金を受け取るタイプ

・大学の4年間に、保険金を分割して受け取るタイプ

 

各家庭の考え方に合わせて選ぶのがよいでしょう。

 

保険料の払込期間を決める

保険料の払込方法にも、次のように複数の種類があります。

 

・保険期間が満期になるまで、一定の保険料を払う方法

・契約時に払込時期を保険期間より短く定め、その期間に集中して保険料を払う方法

・契約時に保険料をまとめて払う方法

 

基本的に、保険料を保険会社に預けている期間が長いほど、返戻率は高くなります。

 

例えば、1歳に加入して18歳に受け取る学資保険であれば、1歳から18歳まで一定の保険料を払うより、1歳から10歳までの短期間で保険料を払う方が、支払う保険料の総額が少なくなり、返戻率は高くなります。

 

ただし、保険料の支払いが多くなると、家計に影響が出てくることもあるので、保険料は無理のない範囲で設定しましょう。

 

まとめ

教育資金、特に大学の学費は高額になるため、事前の準備が大切です。中でも学資保険は、教育資金準備の手段の1つとして有効です。学資保険の加入に当たっては、特徴やメリット・デメリットを確認しましょう。その上で返戻率を確認し、保険金の受け取り方法、保険料の支払い方法を検討して、商品を選ぶとよいでしょう。

 

出典

文部科学省 令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について

 

執筆者:伊達寿和

CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

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