「大阪生まれ大阪育ち」ですが、給与面だけ見るなら「上京」した方がよいでしょうか?

「大阪生まれ大阪育ちでずっと関西で育っていたが、最近では東京方面の事情を知って、上京を考えている」という方から、今後の人生について相談がありました。相談者の方は特に給与面について、インターネット上の記事をみてから、魅力的に感じているようです。
 
そこで、大阪から上京することの可否について、給与面から考えていきます。

大阪の給与水準ってどれくらい?

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、大阪府の令和5年度における1ヶ月の平均的な給与は、34万円となるようです。一方で、日本全国の平均的な水準は31万8300円です。大阪府の給与水準はそれより2万円ほど高く、全国的にみても高い方だといえるでしょう。この結果だけみると、給与面の条件だけを考える場合、無理に大阪から出る必要もないように感じます。

 

では、東京都と比べてみましょう。東京都の1ヶ月の給与水準は36万8500円と、全国1位です。

 

確かに、およそ37万円の東京と比べてしまうと、大阪はそれよりも月3万円近くも低く、年間でおよそ34万円の差が出てきます。

しかし大阪の給与水準は、東京、神奈川に続いて全国3位です。決して低くはなく、むしろ全国では上位の給与水準です。

給与面だけみても「直ちに上京した方がよい」とまではいえないでしょう。

 

東京は平均給与が高いが、実際に自分が給与の高い会社で働けるとは限らない

東京の平均給与が高いことには、それなりに理由があります。この点は業界や個別の会社ごとに異なる部分もあるのですが、人やものが多い都会であるため、仕事のスピードが速く仕事量も多くなり、結果として平均給与が高く出ている可能性が考えられます。

 

また、東京には給与の高い仕事ばかりがあるとも限りません。もちろん最低賃金が高い分、下限額は高くなりますし、大企業が多い分だけ上限額も高くなります。そういった意味で、平均値だけをみていると給与が高いように感じられるのでしょう。

 

結局のところ、給与形態は会社ごとに異なりますし、その給与形態で高い給与を得られるかどうかは自分のスキルなどによって変わります。

上京しても、必ずしも大阪で働くより高い給与が得られるとは限らないのです。

 

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