盲腸がんは大腸がんの一種で、罹患率は過去50年間で大幅に増加しているため注意が必要な病気です。
盲腸がんの治療方法はステージによって異なります。深達度が浅い場合は内視鏡治療が可能なので、早期発見が重要です。
この記事では盲腸がんの術後の注意点と検査方法および治療法を解説します。また関連する病気と症状も参考にしていただけたら幸いです。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
盲腸がんとは
大腸は便が接触する内側の粘膜から良性のポリープが発生し、それが成長すると大腸がんになることがあります。発生部位の頻度は直腸とS状結腸が全体の7割を占めますが、盲腸でも稀に発生します。
盲腸がんは発生割合が少ないですが、食生活の欧米化に伴い大腸がん全体が増加しています。過去50年間で約10倍に増加し、現在も増加傾向にあります。盲腸がんの特徴として、閉塞症状が現れにくいため大きな腫瘤で発見されることがあります。
盲腸がん手術後の注意点
盲腸がんは大腸がんの一種であるため、術後の注意点は大腸がんに倣います。
術後の生活
手術後に栄養吸収や食事摂取量の低下などは起きませんが、多くの場合術後2ヵ月間でやや軟便となります。また外科手術であれば癒着が発生し、内容物の通過不良が生じ腹部の膨満を感じることがあるでしょう。これらの症状は食事療法や下剤でコントロールできます。
合併症
大腸がんの合併症は結腸がんと直腸がんで区別する必要がありますが、盲腸は結腸の一部ですので結腸がんの合併症を考えましょう。結腸がんの合併症は縫合不全・術後腸閉塞が考えられますが、消化管吻合を機械的に行うことが一般的になったことで縫合不全はたいへん少なくなりました。
ちなみに直腸がんの合併症は結腸がんよりも縫合不全が起きやすく、その場合は一時的な人工肛門を造設します。
後遺症
術後正常な組織同士を縫って閉じると傷ついた組織同士は自然とくっついて治癒されますが、本来くっついて欲しくない組織同士がくっつくことがあります。これを癒着といい、術後の腹痛・腸閉塞・不妊症の原因となります。
内視鏡で治療すると癒着は滅多に起きませんが、外科手術では起こる可能性があるため注意しましょう。

