急性胆管炎の治療
急性胆管炎では、薬物療法や胆汁を排出させるための治療がおこなわれます。
初期治療として絶食のうえ輸液をおこない、点滴で抗菌薬や鎮痛薬を投与します。
これらの治療に加え、重症度に応じて胆汁を体外へ排出させる「胆道ドレナージ」が推奨されています。軽症では抗菌薬治療や支持療法で改善が見られない場合に、また中等症以上では胆道ドレナージが強く推奨されています。
胆道ドレナージは、内視鏡を用いておこなう「内視鏡的胆道ドレナージ」がもっとも一般的におこなわれています。内視鏡的胆道ドレナージでは、内視鏡を口腔内から十二指腸まで進め、カテーテルと呼ばれるチューブを胆管内に挿入して胆汁を排出させます。
まれに開腹手術やその他の方法で胆道ドレナージがおこなわれることもあります。
急性胆管炎の原因として結石や胆道の狭窄がある場合には、ドレナージと同時に結石を除去したり、狭くなっている胆道にステントと呼ばれる医療器具を留置して胆道を広げる処置をしたりすることもあります。
敗血症を発症している場合には、原因となる細菌を取り除くための抗菌薬の使用や手術がおこなわれることがあります。また、障害されている臓器の機能を代償するための支持療法がおこなわれ、状態によって人工透析や人工呼吸器管理などが考慮されます。
急性胆管炎になりやすい人・予防の方法
肝内結石や総胆管結石、乳頭部がん、胆管がん、膵頭部がん、胆管狭窄などの疾患を発症している場合には、急性胆管炎になりやすいといえます。
これらの発症者は、急性胆管炎を予防するために適切な治療と経過観察を受けることが重要です。また、急性胆管炎の原因となりうる病気があることがわかっており、突然腹痛などの症状を認める場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。
急性胆管炎の原因となる結石症は、1日の総エネルギー量や動物性脂肪、炭水化物の過剰摂取、運動不足、長時間の絶食などによって発症するリスクが高まります。
そのため、生活習慣を改善することで結石症や急性胆管炎の予防に役立つケースもあります。暴飲暴食や炭水化物、動物性脂肪の過剰摂取を避け、適度な運動をするなどして規則正しい生活を心がけましょう。
極端なダイエットや急激な体重の減少なども結石症を招く恐れがあるため、単に食べる量を減らすのではなく、バランスの取れた食生活を送ることが重要です。
関連する病気
肝内結石
総胆管結石
乳頭部がん
胆管がん膵頭部がん
胆管狭窄
敗血症参考文献
一般社団法人日本肝胆膵外科学会市民のみなさまへ「急性胆のう炎と急性胆管炎」
一般社団法人日本胆道学会「急性胆管炎」
千々岩一男「急性胆嚢炎・急性胆管炎の病態・診断・治療」
国立健康危機管理研究機構国立国際医療センター「敗血症に対する取り組み」

