ハーラー症候群の前兆や初期症状について
ハーラー症候群の乳児は出生時には正常に見えますが、広範囲の蒙古斑(もうこはん)や肝臓・脾臓の腫大、臍ヘルニア、鼠径ヘルニアなどの皮膚症状や腹部症状に気づかれることがあります。
6ヶ月以降、上記のほか、骨格の変形、顔貌の特徴、角膜の混濁、巨舌、前額部の突出、関節拘縮などが目立ちはじめ、1-2歳までには精神発達遅滞が顕著になり、言葉の遅れが目立つようになります。
骨・関節系の異常も進行し、脊椎や大腿骨、股関節の変形、手指や肘、膝などの関節拘縮が生じます。
それによって、3歳以降は成長が鈍化します。
さらに、心臓弁膜症や心筋症などの心合併症による心不全、水頭症、角膜混濁、緑内障、網膜変性による視力障害、反復性中耳炎、難聴、扁桃腺の肥大、睡眠時無呼吸症候群、呼吸障害などの症状も現れることがあります。
これらの症状は徐々に進行し、患者の生命予後と生活の質に大きな影響を与えます。
ハーラー症候群の検査・診断
ハーラー症候群の検査では、画像検査や尿検査、血液検査、遺伝子検査などが行われます。
画像検査では、X線検査で骨や軟骨の形成異常や、脳MRI検査で脳室の拡大などの所見について評価します。
尿検査ではデルマタン硫酸やヘパラン硫酸の排出、血液検査ではα-L-イズロニダーゼの活性低下について確かめます。
遺伝子診断は確定診断に必須ではありませんが、重症度の予後判定や家族内の保因者診断、次子の出生前診断に有用です。

