卵巣胚細胞腫瘍の治療
卵巣胚細胞腫瘍の治療は、外科手術を基本とし、必要に応じて抗がん剤による薬物療法や放射線治療がおこなわれます。
治療方針は、腫瘍の種類や多臓器への広がりの程度などによって異なります。
手術
手術では、両側の卵巣や子宮、大網(胃と大腸の間の膜)を取り除くことが一般的です。
がんが広がっている場合は、リンパ節や腹膜なども一緒に切除することもあります。
また、がんが進行していると、一度の手術で全部を取り切れないと判断されることがあります。
そのような場合は、まず抗がん剤でがんを小さくしてから手術をおこなうこともあります。
患者が将来の妊娠や出産を希望する場合、悪性腫瘍であっても、進行期にかかわらず、がんがない方の卵巣や卵管、子宮を残す手術方法(妊孕性温存手術)が選ばれることもあります。
がんのない方の卵巣と卵管を残すことで、将来の妊娠の可能性を保てることがあります。
良性腫瘍の場合は手術のみで治療は終了しますが、悪性の場合、多くは術後の抗がん剤治療が必要です。
薬物療法
ほとんどのケースで、手術の効果を高めるために術後に抗がん剤による薬物治療がおこなわれます。
がんが再発した場合にも、抗がん剤による薬物療法が治療の中心となります。
放射線治療
がんが再発し、薬物療法や手術が困難なケースでは、放射線治療をおこなうこともあります。放射線によってがん細胞を小さくしたり、痛みを和らげたりすることが期待されます。
卵巣胚細胞腫瘍になりやすい人・予防の方法
卵巣胚細胞腫瘍は、10代から20代の若い女性に多く見られる病気です。
予防方法は現在のところ確立されていません。
早期発見のためには、日頃から体調のわずかな変化にも気づけるよう意識することが大切です。気になる症状がある場合は、ためらわず婦人科医に相談しましょう。
関連する病気
未熟奇形腫
未分化胚細胞腫
卵黄嚢腫瘍
胎芽性がん
非妊娠性絨毛がん
混合型胚細胞腫瘍
急性腹症
参考文献
公益社団法人 日本産婦人科腫瘍学会卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療ガイドライン2020年版
がん情報サービス胚細胞腫瘍<成人>
がん情報サービス胚細胞腫瘍<小児>
国立がん研究センター 希少がんセンター胚細胞腫瘍
がん情報サービス科学的根拠に基づくがん予防

