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「脳室内出血」に前兆はある? すぐ受診すべき3つのサインを医師が解説

「脳室内出血」に前兆はある? すぐ受診すべき3つのサインを医師が解説

脳室内出血の治療

脳室内出血では、まず患者の全身状態を安定させる集中治療が優先されます。さらに、脳室に溜まった血液の治療を行い、状態が安定すればリハビリテーションを行います。

急性期全身管理

成人の場合、意識障害があれば気道確保や人工呼吸管理を行い、脳圧を下げるために頭位挙上や鎮静が実施されます。高血圧が原因の出血では、降圧薬で血圧を厳格に管理します。

未熟児の脳室内出血では新生児集中治療室(NICU)での専門的管理が基本です。多くの場合は外科的介入を行わず自然回復を待ちますが、出血後に水頭症が発生したときは、体重や全身状態に応じて脳脊髄液排出や脳室腹腔シャント術(脳室から腹部へ脳脊髄液を流す手術)などの処置が検討されます。

脳室ドレナージ術

脳室内に血がたまって脳脊髄液の流れが詰まると、水頭症と呼ばれる状態になります。水頭症の場合、頭蓋骨に小さな穴を開けて脳室内に細い管を挿入し、余分な脳脊髄液や血液を体外に排出する脳室ドレナージ術が行われます。ドレナージによって脳室の圧力が下がり、命に関わる合併症を予防できます。

内視鏡手術

内視鏡手術では小さな開頭創から内視鏡を挿入し、モニターで確認しながら脳室内の血の固まりを吸い出します。限られた施設で行われる高度な治療法です。

原因疾患の治療

脳動脈瘤、もやもや病、脳動静脈奇形といった血管の異常が原因の場合、治療するための動脈瘤クリッピング術やコイル塞栓術などが検討されます。高血圧性の脳出血であれば、継続的な降圧療法による再出血予防が重要です。

リハビリテーション療法

急性期治療が落ち着いた後は、機能回復のためのリハビリテーションをおこないます。出血によって生じた麻痺や言語障害、認知機能の問題を改善します。新生児の重度脳室内出血では、早期からの発達支援型リハビリを行います。

脳室内出血になりやすい人、予防の方法

脳室内出血のリスクは年齢層によって異なります。リスクが高いのは早産の低出生体重児、特に出生体重1,500g未満の赤ちゃんです。予防のために母体へのステロイド薬投与や出生後のNICUでの血圧維持、体温管理などの細心のケアがおこなわれます。

小児期以降では血友病などの血液凝固異常症、もやもや病や脳動静脈奇形といった脳血管の先天異常がある場合にリスクが高まります。先天異常が診断された際には早期に治療介入を行い、出血リスクを下げることが重要です。

成人では高血圧症のコントロールが不十分な人、糖尿病や脂質異常症、喫煙習慣のある人が高血圧性脳出血を起こしやすく、脳室内出血のリスクも高まります。脳動脈瘤を持つ人や抗凝固薬を内服中の高齢者も注意が必要です。

予防の基本は高血圧の管理です。塩分控えめの食事、適度な運動、禁煙、過度の飲酒を避けるといった生活習慣の改善と、医師の指導のもとでの降圧薬の服用が大切です。


関連する病気

脳内出血(脳出血)

くも膜下出血脳動脈瘤

脳動静脈奇形(AVM)

もやもや病

脳室周囲白質軟化症(PVL)

脳性麻痺

水頭症


参考文献

未熟児脳室内出血と出血後水頭症の周術期管理//脳神経外科ジャーナル/22巻/2013年/4号/p.276-282

小児によく見られる脳卒中:特徴と原因疾患/脳卒中/36巻/2014年/2号/p.96-98

原発性脳室内出血の臨床的検討/脳神経外科ジャーナル/9巻/2000年/10号/p.672-678

脳血管障害における脳室内出血の病態と予後について/Neurol Med Chir(Tokyo)/22巻/1982年/p.822-828

脳室内出血を主体とする破裂脳動脈瘤の治療/脳卒中の外科/42巻/2014年/6号/p.447-452

脳室内出血における内視鏡下血腫除去術の有用性/脳卒中の外科/41巻/2013年/6号/p.411-415

配信元: Medical DOC

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