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「肝機能検査」で数値が高いとどうなる?「検査方法」や放置するリスクを医師が解説!

「肝機能検査」で数値が高いとどうなる?「検査方法」や放置するリスクを医師が解説!

肝臓の状態を調べる主な検査方法

血液検査

血液検査では
AST、ALT、γ-GTP、LDH、ALP、総ビリルビン(T-Bil)
などの項目を確認します。一部、胆道系酵素(胆汁の通り道)が含まれており、どのような上がり方をするか、どんな比率で上がるかなどでどこに異常があるかある程度目星をつけていきます。また、タンパクや凝固因子を確認し、肝臓の予備能(余力)がどの程度あるかも確認していきます。
肝機能障害が指摘された場合は、その原因精査として自己免疫の抗体やIgGなど、フェリチンやウイルス検査などを調べていきます。また、その他に甲状腺の機能など、AST,ALTが上がる原因となり得る病気の項目を調べることもあります。

腹部超音波検査

腹部超音波検査は身体への負担が最も少なく、肝臓の状態を一番評価できる検査です。この検査ではお腹の上からゼリーをつけたプローベを当てることで肝臓を超音波でスキャンし、画面に描出します。
肝機能障害の原因として、胆道に異常がある場合もあります。胆道は胃や腸の裏にあるため、食事をとってしまうと胃や腸の中にある食べ物や空気に超音波が遮られてしまい見えなくなることがあります。肝臓自体が胃や腸に隠れることは多くはないですが、この検査を受ける場合は朝から絶食となります。
脂肪が多すぎる人や、肝臓が皮膚から遠く肋骨の上の方に上がってしまっている人、息を吸ったり吐いたりが意識してできない人などは全体の検査が難しいこともあります。ただし、唯一と言って良いほど合併症や副作用がほぼない検査ですので、肝機能障害が指摘された場合はまず行う検査でしょう。

腹部造影CT検査

CT検査とは放射線を使用することで体内をスキャンして、臓器や骨などを画像として映し出す検査です。
検査時間は5-15分程度と短いものの、放射線を使用するため被爆してしまうというデメリットがあります。また、肝機能障害を指摘されてCTを行う場合は、がんなどの腫瘍があるか、胆管(胆汁を流す管)に炎症があるか、詰まりがあるかなどを見ることが多く、造影剤を使用した「造影CT検査」を行うことが多いです。この検査は手足から点滴をとり、そこから造影剤を投与してCTを撮影することで血流の有無などを鮮明化してみていく方法です。ただし、この造影剤はアレルギーが出やすいという欠点があり喘息やアレルギーのある人には使えません。また、腎臓に負担のかかる検査のため、腎機能障害がある人は検査自体ができない可能性もあります。

腹部MRI検査

MRI検査とは、磁気を利用して体内をスキャンして臓器や血管を画像として映し出す検査です。前述のCTに比べて、軟部組織の性状などもわかりやすくなります。また、CTは被爆の問題がありますが、MRIでは磁力を利用するので被曝はしません。一方で、かなり強力な磁力を利用しているため、体内に金属が入っている人やペースメーカーが入っている人は検査を受けることができません。検査時間はCTに比べて30分程度と長く、狭い場所に長時間いるため圧迫感などから閉所恐怖症の人は検査に耐えれないこともあります。
肝臓を見る際にはCTと同じく造影剤を使用することもあります。

肝生検(針生検)

肝生検とは、肝臓の組織を針で刺すことで採取し、顕微鏡で評価する検査です。肝生検の場合は外来、日帰りではできず、基本入院となる検査です。
まず、検査の前は基本絶食とします。検査を行う際は腹部超音波検査(エコー)を行い、超音波で肝臓を映し出すします。血管をよけて肝臓や目的となる腫瘍をさせる場所が確認できれば皮膚及び肝臓の表面という痛みが出る場所に局所麻酔を行います。その上でエコーで肝臓を見ながら表面から肝臓に針を刺して組織を採取します。
針を刺した後は出血のリスクがあるため、数時間は絶対安静となります。腹圧がかかることができないため、基本首や腕、手は動かせますが、首から下、足なども含め全く動かすことができません。

「肝機能検査」の見方と再検査が必要な「肝機能」に関する数値・結果

ここまでは診断されたときの原因と対処法を紹介しました。
再検査・精密検査を受診した方が良い結果がいくつかあります。
以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。

「肝機能検査」の基準値と結果の見方

肝機能の検査として一般的に行われるのはまず血液検査です。
血液検査では下記のような項目が調べられます(項目右は基準値)。

AST:30 U/L以下、ALT:30 U/L以下
肝細胞の中に存在する酵素、上昇では肝細胞が壊れていることを示す (ASTは筋肉など他の細胞にもいるので、それらの細胞が壊れても上がります)

γ-GTP:0~50 U/L
アミノ酸の産生に関わる酵素。飲酒で上がることでも知られています。

LDH:106~220 U/L
全身の細胞内に存在する酵素。身体の細胞が障害を受けたときに上がり、肝臓が障害された場合も上がります。

ALP:38~113 U/L、総ビリルビン(T-Bil):0.3~1.2 mg/dL
胆道の異常により胆汁がうっ滞するなどで上がる

総タンパク:6.5~8.0 g/dL、アルブミン:4.0~5.2 g/dL
肝臓のタンパク質などの合成能が影響される

PT:80~100%
止血する能力を評価する。肝臓でどのぐらい凝固因子を作るかが反映されます。

少しでも異常があれば何かの病気が隠れているかもしれないので、一度内科・消化器内科を受診しましょう。
特に年齢が若いのに肝機能障害が指摘された等であれば何かが隠れている可能性があります。一度病院で検査を受けましょう。

「肝機能検査」の異常値・再検査基準と内容

肝機能障害が指摘された場合、受診のタイミングにもよりますが、それが一時的であったのか調べるために再度同じ項目をみる事が多いでしょう。それに加えて何か原因となるようなものがないかウイルスや自己抗体(自分を攻撃してしまう抗体)、免疫なども調べることが多いでしょう。また、何が原因か調べるために詳細な問診(新しくサプリメントや薬を始めていないか、何か今まで病気がないか、食生活、運動習慣、飲酒の有無、家族に大きな病気がないかなど)を行います。
その上で適宜その時の状況次第で腹部超音波検査、MRI、CTなど画像検査を行っていきます。
基本肝機能障害を指摘された場合は内科、消化器内科を受診して検査を受けますが、何らかの症状が出ている、急に肝機能障害が出てきた、また、かなりの高値(ASTやALTが100以上だったり10000以上の数値であったりした際など)であればすぐに受診するようにしましょう。

配信元: Medical DOC

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