また、文部科学省の全国調査では、通常学級在籍児童の8.8%が学習・行動面で著しい困難を示すとされ、その中には“特定のことに極端に集中しすぎる”“切り替えが苦手”といった特性が含まれることも報告されています(※2)。
こうした特性は誤解されることも多いものの、適切な理解と環境があれば子どもの強みとして活かされることがあります。本記事では、子どもの“過度な集中”が生まれる背景を解説し、周囲にできる寄り添い方のヒントを紹介します。
※1 総務省「発達障害者支援に関する行政評価・監視」
※2 文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年)」

\子どもの“困った”行動に悩むすべてのママ・パパに/
YouTube登録者数10万人超、SNSでも注目を集める児童精神科医・さわ先生が、発達ユニークな子どもたちが感じている「困りごと」と、周囲の大人にできる関わり方をやさしく教えてくれる一冊です。
今回は、「興味のあること」と「興味のないこと」の差が大きい子どもが抱える困りごとについて、書籍『児童精神科医が子どもに関わるすべての人に伝えたい「発達ユニークな子」が思っていること』(日本実業出版社)から一部抜粋してお届けします。
自分の興味以外のことには関心を持てないんだ
子どもの困りごと
好きなことに過度に集中する。周囲から誤解されやすい
「好きなこと」や「興味のあること」には驚くほど関心が強いことも

※画像はイメージです
発達ユニークな子は興味や関心の幅が狭い一方で、自分が好きなことや興味を持ったことに対しては、驚くほどの集中力や探求心を発揮することがあります。
たとえば、好きな電車のことだったり、ゲームだったり、なにかの技術だったり、歴史上の人物だったり、特定の分野への探求心やモチベーションが非常に強い子がいます。
このような特性は小さなころから見られることがあり、就学前の子どもが大人も知らないような専門知識を披露して周囲を驚かせる、という場面も珍しくありません。
一方で、こうした特性を持つ子どもたちは、自分の興味のないことにはあまり関心を示さない傾向もあります。
この「興味のあること」と「興味のないこと」のギャップが大きく、親や周囲の大人にとって理解が難しい場合もよくあります。
さらに、「過集中」と呼ばれる状態が見られることもあります。過集中はASDだけでなく、ADHDにも共通して見られることがあり、ADHDの"集中できない”特性と共存するかたちであらわれることがあります。
過集中というのは、自分が好きなことに没頭しすぎて、ほかのことがまったく目に入らなくなる状態です。
たとえば、好きなことをやっているときは名前を呼ばれても返事をしなかったり、食事や入浴を促されても気持ちの切り替えができず、場合によっては激しく抵抗したりすることもあります。
