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ゲームは夢中でやるのに嫌なことはできない…これはワガママ?特性? 誤解されがちな過集中の正体とは。児童精神科医が解説

好き嫌いで行動がちがうから、誤解されやすい

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もちろん、どんな子どもでも、自分の好きなものに対しては夢中になることはあります。

でも、発達障害がある場合は、この特性が強くあらわれることが多く、ASDとADHDの両方が併存しているお子さんでも、よく見られる傾向です。

特定のものごとに素晴らしい集中力を発揮できるという面はありますが、まわりの人からは理解されにくい面もあります。

たとえば、ふだんは大きな音をこわがる子でも、好きなゲームの音やゲーム大会の会場の騒がしさには耐えられるとか、いつもは電車に乗ることに困難を感じて騒いでいる子が、好きなイベントに行くときには電車に乗ることができるなど、「好き」や「楽しみ」が不安や苦手を上回るとできることもあります。ただし、それがほかの人には「わがまま」や「怠け」だと思われてしまうことがあるのです。

親御さんのなかには、こうした特性にとまどい、「好きなことは我慢できるのに、学校や勉強は我慢できないのは甘えではないか」「我慢を教えなければ、将来まともな大人になれないのでは」と心配される方も少なくありません。

クリニックの診察室でも、「先生はこの子に我慢をさせるなと言うのですか。それは、ただ甘やかせということですか」と、厳しい口調で問われることがあります。

たしかに親御さんの心配もわかりますが、これは判断の難しいところです。定型発達の子どもにとっては、たとえ、いやなことや苦手なことがあっても、周囲に合わせて我慢することができますが、発達の特性が強ければ強いほど、その子にとって困難となるのです。

そのため、一般的に「これくらいは我慢できるだろう」とされることでも、その子にとっては大きな負担となり、我慢させようとすることでかえってストレスや不安を増幅させてしまうことがあります。

逃げ場がなくなると、追いつめられてしまう子も

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とくに、逃げ場がない状況に追い込まれると、心理的な負担は大きくなります。

たとえば、学校に行くのを苦痛に感じていたある中学生の男の子は、親御さんに「学校に行かないならゲームを捨てる」と言われ、実際にゲームを取り上げられた結果、「もう学校にも行かないで飛び降りる」と言い出しました。

その子は、人間関係の悩みや感覚過敏など、さまざまな理由があって学校を苦しい場所だと感じていたので、自分の好きなことを取り上げられて逃げ場がなくなってしまったのかもしれません。

その子にとって学校は苦しい場所であり、大好きなゲームは唯一の安心できる場所だった。それを失ったことで、自分の居場所や生きる意味を見失ってしまったのでしょう。もちろん、すべてのケースでこうなるわけではありませんが、そういうことも起こる可能性があることを知ってほしいのです。

世の中には「いやなことから逃げてはいけない」「我慢をすることで鍛えられる」と教える大人もいますが、ときには逃げることも大切です。

とくに子どもたちの世界や価値観は非常に狭いため、「ここでうまくやれない自分には、生きている価値がない」などと思いつめてしまうことは少なくありません。

そのため、完全に学校から逃げる必要はないとしても、ここでも子どもたちが安全に感じられる場所を確保することが大事なのです。

配信元: マイナビ子育て

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